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rd× 3 5 ページ16

「シゲ、ありがと…けほっ、」

「んーん。それより寒くない?」

「…うん。だいじょうぶ」

「嘘。寒いやろ。はい、スープ置いとくな。
 エアコンは…これやな、ん」

「…ごめん、シゲ。もう大丈夫。ありがと」

はあ、と大きなため息をついてまた俺に微笑んだ。
さっきよりも辛そうに笑ってベッドに腰掛けた。

シゲに甘えたい気持ちが熱のせいで抑えきれへん。
撫でてくれる指が恋しい。
俺より少し小さいけど、がっしりした手と繋ぎたい。
ふわふわと髪を撫でられてまた目を細めた。

「…しげ?」

「ん…?」

「なんでそんなかなしそうなん?」

遠くを見つめるように、しげの心ここに在らずって感じ。
辛そうに、でも幸せそうに見える。

「えっ、」

「すきなひとと、うまくいかんかったん?」

「…ん、」

「しげ、だいじょぶやで。
 こんなにやさしいもん。しげならだいじょうぶ」



「…俺も、しげんこと、だいすきやもん、」





.

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作者名:suta. | 作成日時:2023年1月14日 14時

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