pn× いつまでも7 ページ43
「…好き、やけど、上手くいかんくて
その、別れちゃった」
「え！？付き合ってたん？」
みんなの視線が俺らに集まる。
当の本人は、下唇を突き出して涙を堪えてる。
「へへ、でも、別れたから、
俺、好きな人おるからええねん。優しくてカッコいいねんよ、
クリスマスも一緒に過ごすし、」
「ほーなん？！ええやん！」
どんな人？なんてみんなで神ちゃんを囲った。
なんやねん。好きな人って。
クリスマス、過ごしてくれるんちゃうん、
「神ちゃん、別れてすぐどっか行くやん！
ははは、俺ってもしかして繋ぎとか？」
でかい声で嫌味みたいなこと言うて。俺ってほんまガキ。
自分が振られたことと、約束忘れられたことで頭がいっぱい。
「ふははは！まじか！望！飲み行こうや！聞いたるし！」
「そやなあ！のんちゃん！」
おじさんたちに乗られてむぎゅむぎゅと頬をつままれた。
ほんとは悲しいからさ、ちょっと楽になれる。
「んなわけないやん！！！！！」
神ちゃんの元へ一斉に視線が集まる。
プルプル小さい拳握りしめて涙を溜めている。
みんなが俺と顔を交互に見比べた。
「…じゃあ、なんなん、」
「のんちゃんと付き合えて、楽しかったもんっ…
ほんまの恋人みたいで嬉しかったもんっ…！
…俺だって、悪いって思ってるもん、
付き合わせたことっ…」
「だから俺は!神ちゃんのこと好きやって、」
「じゃあ、なんで！…なんで、隠すん…、
女の子に告白されてたやん！」
「不安にさせたくなくてっ、」
「…じゃあなんで恋人おるって言うてくれへんの？
今はいいかな、なんてはぐらかすん？
あの子、待ってたら付き合えるって思ってんのに！」
「ぇっ…」
ポロポロと大粒の涙を隠す事なく流しては嗚咽を漏らした。
「俺じゃ、だめやねんから、そう言うてやっ…」
「じゃあいい加減俺のこと信じてや、
神ちゃんいっつも俺のこと見てくれへんやん。
歳下やからやろ？馬鹿にしてんの神ちゃんやん！」
「だって、だって…っ、
のんちゃんかっこいいからっ、選びたい放題やからっ、…」
「神ちゃんがいいの！大好きやの！もう！！」
引き寄せた腕にごちんと頭をぶつけてぐずぐずと泣いた。
こんなクリスマス誰が嬉しいねん。
早よ泣きやめよ、じゃないとまた泣かせんで
「神ちゃん、俺んこと好き？」
「ん、すきぃ、」
「俺も。恋人戻ってくれる？」
「ん、こいびとがいい」
鼻鳴らしてほんまに
可愛いな
「神ちゃん、愛してんで」
fin.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 217人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
non(プロフ) - いつも素敵な作品をありがとうございます！！suta.様のかみしげが大好きです😭これからも更新楽しみにしてます😭 (2023年1月4日 1時) (
レス) @page43 id: 75b3cd701b (このIDを非表示/違反報告)
suta.(プロフ) - kikaさん» 嬉しいです〜！😭💗💗💗幸せに向かうと手が止まってしまうんですが…笑ともくん幸せになりますように！！笑 (2022年12月9日 7時) (レス) id: d955a4a289 (このIDを非表示/違反報告)
kika(プロフ) - ともくん……幸せになってくださいーーー😭続き楽しみにしています‼︎ (2022年12月8日 6時) (レス) @page25 id: 8a2ca7f8a9 (このIDを非表示/違反報告)
suta.(プロフ) - 名無しさん» ご丁寧にありがとうございます😰😰 (2022年11月9日 18時) (レス) id: d955a4a289 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - コメント失礼致します。オ/リ/フ/ラがついたままになっておりますよ…。 (2022年11月9日 15時) (レス) id: 3c150abdca (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：suta. | 作成日時：2022年11月9日 6時
