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rd× すれ違い9 ページ46

「だいちゃんっ、起きて」

「ん〜…ぅん…」

「起きてって…っ、もう俺帰るよ…っ、ねえっ…」

「いいよ、帰りや…、眠いねん…」

俺がともを置いて行ったから、次は俺。
ともは酔っ払った俺を嫌った。
最後にともが俺を置いていける様に、俺もカッコつけさせてよ。

「…だいちゃん、俺ね、さみしかった」

後ろで小さな声が震えている。
俺の背中をさすっていた手が止まった。

「でもな、仕事で頑張ってるだいちゃんすきやったの。
 キラキラしててカッコよかったよ。
 …でも、それと同時に俺がお荷物って気づいた。
 ご飯やって、だいちゃん好きなもの食べたかったやんな…
 朝だって時間気にして食べてたし…、
 狭いベッドよりも広く寝たかったよな、
 俺が来たら負担になるから、やめてよかった。」

「…ん、」

「だいちゃんのこと好きならんかったらよかった。
 迷惑かけんと、だいちゃんのこと応援できたのに。」

「…」

「ごめんね。俺なんかじゃなくて、
 あの子なら支えてくれそうやな、」

「…」

起き上がるとともが俺の服を摘んでポロポロ涙をこぼした。
ひっくひっくとしゃくりあげた。

「だいちゃんっ、最後くらい、俺見てよぉっ…!」

「とも、ごめん、…とも、」

ぎゅっと抱きしめてやると今まで無いほど泣いて、
何度も何度もキスをした。

落ち着いたあとのともは疲れてしまって目が腫れている。

「だいちゃん、ありがと。起こしてごめんなさい」

「んーん。俺、目覚めたわ」

「…、起きれてよかった、明日も仕事頑張ってね、」

「もうちょっと」

頬に手を置くとそのまま撫でた。
ともなら好きやと言うてくれた笑窪を何度もなぞってくれた。
ぎゅーっと、抱き締められると
言いたくて堪らない言葉がたくさん思い浮かぶ。

「…シゲ?」

「もう一度ともと一緒に飯が食いたい。
 美味いって笑って、おやすみが言いたい。
 …とものそばにいさせてください」

「っふ…ぅ、ぉそいっ…、あほっ…」

「ごめんな、とも。泣かんといて?」

「もう泣けへんし、頑張るから居てもいい…?
 ちゃんと聞くからっ、…何して欲しいって、」

「とも?俺はそんなこと言うてへんで?」

「ええんっ…?」

返事はいらんやろ。やからそっと唇を重ねて抱きしめた。
何度も角度を変えてともの舌を堪能する。
途中何度も甘い声で、だいちゃん、そう呼ぶ声が聞きたいのに
辞めたくなくて。

「だっ…んんっ、/ ちゅ…っ、/」

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作者名:suta. | 作成日時:2022年9月18日 10時

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