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急に、二人きりになってしまった。

角を挟んで二人で飲む。
何話そう。昨日の誤解、解けるかな。

かちゃかちゃ音をが鳴る。

ん?よく見れば上手く挟めないんか
皿に箸が当たる。

あれ、こいつ、左で…。
そっか、右手。

「…ん。」

口元に持っていってやれば、もごもごつぐんで。
首を振って断る。

「…フォーク、持ってくる。
 ありがと、す ばるくん。」

ニコッと笑ってフォークを取りに行った。
俺からは食いたくないんか。
戻ってきたしょーたの手はさらに腫れてる。

「…昨日、ごめんな。」

「ん?なにが?」

トマトさしてもぐもぐ口に含む姿が可愛い。
かじったとこが悪かったんか汁が顔にかかる。

「わっ」

「大丈夫か?」

拭おうと顔に手を伸ばすと
気づかんかったんか指が触れてから離れた。

「ごめん。まだついてた?」

「…おん。」

「ここかな?」

フォークを置いて手で探すけど
上手くふけてなくて。

「…拭いたろ。」

「んーん。大丈夫。ありがとう。」

「なんで、嫌なん?」

額をごしごし擦って拭く。

「嫌じゃないよ。す ばるくんのこと。
 でも大事にせなあかん人おるんやろ?」

大事にせなあかん人?誰のこと?

「見られたら嫌な思いさせちゃうやん。
 誤解されちゃうで?」

「…誰のこと?なあ、行かんとって。
 好き。や す。お前が好き。」

腕掴んで引き止める。
立ち上がろうとしてるとこ引っ張ったから
バランス崩して俺に倒れ込んでくる。

「わっ…ごめん、重いでしょ。」

「手…痛くなかった?大丈夫?
 怪我は?顔見して?手は?」

顔も顰めてない。大丈夫そう。
でも顔が赤くて思わず抱きしめてしまった。

「すばっ、くん…?大丈夫?」

「誤解させてんのは俺やねん。
 …ごめんな、昨日。」

「んーん。謝らなくてええよ。
 せや、なんか作ろか?」

膝ついて俺から離れようとする。
行かんとって。待って。

「…ずるいわ。す ばるくん。」

「え?」

「諦めようとしたら優しくするんやもん…。
 俺、ずっとす、」

慌てて唇に指を押し当てる。
びっくりして黙り込んだや すにそっとキスをする。

「聞いて。俺から言いたい。」

「う、うん、ね、今のちゅー、って」

頬を染めてこっちを見るからついついにやけてまう。

「好き、や。
 その、おーくらが、ええか…?」

ぶんぶんと音がなるくらい首振って

「す ばるくんがいーい。」

なんて言いよる。
俺に腕回してぎゅーって抱きしめて。

「な、こっち向いて。」

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作者名:suta. | 作成日時:2021年3月21日 2時

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