弐 其ノ卅参 ページ44
「ふう、危ない危ない。あんな大道芸にやられたらシャレにもならん」
観柳は少し焦ったように言った、
「ヤ…ロォ…!」
左之助はグッと噛み締める
その時、すっと後ろから手が上がるのが見えた
「…抜刀斎。あの逆刃刀を拾って観柳に斬り込むのにお前なら何秒で足りる」
「……十五…いや、十秒あれば…」
「お前ならどうだ。狐」
般若は私に問いかけた
『同じくらいかと。』
「十秒か、少しキツいな。」
視線をずらさず、般若はそう呟いた
『一体、何をするおつもりで…?』
「見ろ。」
般若はすっと腕を上げ、視線の先を指した
その先にはひとつの階段があった
「あの半二階から上へ通じる階段を登ると小さな展望台がある。高荷恵はそこに幽閉されている」
「般若…?」
般若は一歩一歩、ゆっくりと前へ進む
「別にあの女のコトを考えてなかったわけではないさ。ただ、私にとっては蒼紫様の方が大事だっただけのコト。」
『…般若さん、貴方まさか…!』
「あとは頼んだぞ。狐、抜刀斎。」
ダンっと般若は駆け出した
「待て般若!」
『っ!兄様!お早く!』
般若は四乃森の元へ、兄は逆刃刀の元へ、走った
ガルルルル
あの音が鳴り響く
四乃森の元へ着いた般若は同時に回転式機関砲によって撃ち抜かれた
また、それと同時に、兄は逆刃刀を手にした。
「そこまでだ抜刀斎!」
ジャギィと銃口が兄弟子へと向く。
「化け物顔を囮にして斬り込もうとは、非情の人斬りらしい手段だが、結局どいつもこいつもみーんな無駄死にって訳だ!」
ひゃひゃひゃひゃひゃと気持ち悪い笑いをしながら観柳は叫ぶ
私は刀に手をかけた
兄は観柳を見据える
「「剣心!!」」
2人の声が重なった
「死�優�!!」
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碧(プロフ) - チア様!コメントありがとうございます!私も文才がない中、必死に勉強しながら書いている所存でございます。これからも日々精進していきますので暖かいような生暖かい目で見守ってくださると幸いです! (2021年1月24日 22時) (レス) id: bdcd37c099 (このIDを非表示/違反報告)
チア(プロフ) - 儚い貴方との思い出を楽しく見させて貰ってます!これからも、頑張ってください。楽しみにしてます! (2021年1月24日 20時) (レス) id: 85b9df66b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:碧 | 作成日時:2020年12月18日 21時