壱 其ノ参 ページ5
『お勘定。お願いします。』
「…はい?」
この騒動の中で1人そう言った剣客がいた。先程の華奢な剣客。
今この体制で、騒動が起きそうだと言うのにもかかわらず呑気に勘定を頼むなど、ちぃとばかし抜けてるのかもしれない。
「え…?今あの人お勘定って言った?」
「言ったでござるな。」
「今ここで?」
「そうでござろう」
「…おかしいのかしら?」
「…そうなのでござろう。」
_______________
「てめぇ!舐めてやがんのか!」
『別に、舐めてるつもりは無いですよ。ただ、綺麗な人にそんな野蛮なものを向けるものでは無いですよ。』
「さっきっから余裕ぶちかましやがって…そんな華奢な体で何ができるってんだ?ははっ、その腰に提げた刀でも振るうつもりか?いいぜ、やってやるよ!」
と、男は刀を抜いた。
『はぁ、全く。それを抜くなと忠告したはずなんですけど、ねっ!』
ドゴォン
大きな音を立てて牛鍋屋の戸ごと外へ男を吹っ飛ばした。
砂煙がたち、男は悶え倒れている。
『でかい口を叩く割には案外呆気ないですねぇ。ほんとに剣客ですか?』
「うる、せぇ…!」
もう一度刀を握り、男は立ち上がった。
「てめぇみたいなヒョロ男俺がぶった斬ってやらぁ!」
どだどたと男は走って斬りかかってくる。
刀を納刀し、構える。
『全く。そんな剣じゃ、私は斬れないですよ』
シュンっと男の前から姿を消す。
上に姿を表し目にも止まらぬ早さで抜刀した。
『飛天御剣流 龍追閃』
ドォンっと大きな音と砂煙を立たせた。
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碧(プロフ) - チア様!コメントありがとうございます!私も文才がない中、必死に勉強しながら書いている所存でございます。これからも日々精進していきますので暖かいような生暖かい目で見守ってくださると幸いです! (2021年1月24日 22時) (レス) id: bdcd37c099 (このIDを非表示/違反報告)
チア(プロフ) - 儚い貴方との思い出を楽しく見させて貰ってます!これからも、頑張ってください。楽しみにしてます! (2021年1月24日 20時) (レス) id: 85b9df66b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:碧 | 作成日時:2020年12月18日 21時