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次の日、早く目が覚めた私は軽く準備を済ませ
体育館へと向かっていた。
歩きながら昨日の赤葦のことを思い出すと
じんわりとまた顔が赤くなってくるが
一旦そのことは心の中にしまう。
合宿を見ているとバレーがしたくなり
誰も起きていない時間にこっそりとサーブを打つことにした。
体育館について軽くストレッチをし早速打ち始める。
まだ足は痛いし思うようにサーブなんて打てない。
だけどこの手のひらの痛みが懐かしくて
涙が出そうになる。
何本かサーブを打った後に久しぶりのトスを打つ。
ペットボトルを置いて目標を決めやってみると
ブランクがあきすぎていて全く当たらなかった。
まるで初心者に戻ったみたいだ。
もうそろそろで起床時間になる。
これをラストにして早めに切り上げよう。
ラスト一本挙げたボールは
バシュンと音と共に相手コートへと打ち返された。
黒尾「俺はもう少し高いトスが好きかな。」
恐る恐る声の方を振り返ると
目だけ全く笑っていない黒尾先輩が立っていた。
なんでここに。
体育館は完全に締め切っていて
みんなの寝ているところより一番遠いところでやっていたのに。
黒尾「あのさぁ。怪我人だよな。」
低い声に身が竦む。
言い訳を考えているより先に黒尾先輩が喋り出した。
黒尾「ここで何してるわけ。朝早くから。」
黒尾「体育館も締め切ってるし」
真夏なのに冷や汗が止まらない。
ごめんなさいすぐに片付けますと紙に書いて見せると
黒尾「……んで、怪我は？
痛くない？歩けるか？」
と意外な返事が返ってきた。
てっきり約束守れない奴はもう二度とバレーさせない
くらい言われるかと思ってたのに。
黒尾「別にバレーすんなとは言わない。
お前がバレー好きなのも知ってるし復帰できるなら大歓迎だ。」
黒尾「だけど、必ず俺のいる前だけにして。
急に倒れたりしたら誰が気づけんの？」
黒尾「やっちゃんが気づいて教えてくれたからいいものの
次やったらバレーさせないからな。」
正論パンチにぐうの根も出ない。
肝に銘じた私はすごい勢いで頷いた。
黒尾「はい。じゃおんぶ。
罰としておんぶしたまま運びます。」
顔を上げるといつもの黒尾先輩に戻っていた。
だがしかしもうみんな起き始めている時間に
これは恥ずかしいなと感じていると
時間切れと言われ姫抱っこされる。
重くないかななんて心配していたせいで
私は遠くから見ている存在に全く気づかなかった。
続く (更新停止中)
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ぴぴ(プロフ) - 紅さん» ありがとうございます。頑張ります＾＾ (3月1日 19時) (
レス) id: 2e3bf243e3 (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (3月1日 18時) (レス) @page17 id: 147f4e35b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴぴ | 作成日時：2024年2月28日 2時
