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え？
海「黒尾は当時2個上の先輩が好きだったんだよ。
すごく綺麗な人でね、誰にでも優しくて。
研磨と3人で近所の付き合いだったから仲が良かったんだ。」
夜久「だけどな、ちょっと変わった人で
ここから先は誰も行かないであろう場所に
平気で入っていける人だったんだ。」
2人はどこか寂しそうに喋っていた。
海「そうそう。誰でも死にたいとか消えたいって
思うことはあるでしょ。でもそれを実行する勇気って
なかなかないものなんだよね。」
夜久「けど、その人はその先に行っちゃったんだよ。
朝起きたら部屋で首を吊っていてさ。」
多分、仲が良かったのは孤爪と黒尾先輩だけでは
ないんだと思う。2人の目にはうっすらと
涙が滲んでいるように見えた。
海「なんで死んだのかはわからないけど、
あれからもう2年が経とうとしてる」
夜久「多分、黒尾はまだ引きずってるんじゃねぇかな。」
" すみませんでした。こんなこと話させて"
全然知らなかった。
いつも余裕だと思っていた黒尾先輩にも
こんなに辛い過去があったなんて。
だから孤爪はあの時私に話しかけてきたのか。
なにか心の中で腑に落ちるものがあった。
夜久「気にすんな！いずれは知ることになってただろうし。
それに、なんか雰囲気が似てるんだよなあいつと。」
海「そうだね。だから黒尾もほっとけなかったんだと思うよ。」
2人はそういうと、いつも通りの笑顔で
お腹すいた〜と別の話を始めてしまった。
だが私はしばらくこの話が頭から離れなかった。
大切な人がある日いきなりいなくなってしまったら
私は今の黒尾先輩や孤爪のように
接することができるのだろうか。
人に優しくできるのだろうか。
乗り越えられなくて当たり前だ。
ずっと落ち込んでいたっておかしくない。
あぁ、なんて強い人たちなんだろう。
私の悩みなんて黒尾先輩や孤爪に比べたら
ずっとずっと小さいものだったんだなと
再認識させられた気がした。
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ぴぴ(プロフ) - 紅さん» ありがとうございます。頑張ります＾＾ (3月1日 19時) (
レス) id: 2e3bf243e3 (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (3月1日 18時) (レス) @page17 id: 147f4e35b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴぴ | 作成日時：2024年2月28日 2時
