∞八の字探偵事務所∞ (ページ38)

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やページ38

カランカランと鉄パイプが、私の足元に転がってきた。

フード男が倒したんだろう。

「こ…この野郎…！」

残りの三人も、怖じ気づきつつもフードを襲う。

しかし、鈍い音が三回すると、三人とも倒れていた。その間、私は怖くて目をつむっていた。

しばらくして目を開けると、フード男が縄をほどいてくれていた。

「逃げるで」

男は私の腕をつかみ、工場の外へでた。
さっきまで、薄暗い工場にいたので、太陽が眩しく感じる。

「はよ乗って！」

バイクにまたがった男が、ヘルメットを私に差し出す。受け取ると、男はフードを取って…

「あ！丸山さん！？」

丸山さんはカポッとヘルメットを被り、後ろを振り向く。
いつも通り、ふにゃと笑い、

「せやで。ほら、しっかり捕まって。」

「え、さっきの…」

「詳しいことは事務所で、な。ほら！はよ乗って！」

バイクの後ろに乗り、丸山さんの腰に手を回し、ぎゅっと捕まる。

二人を乗せたバイクは、廃工場から逃げるように走り出した。

「あれ、丸山さんスーツは？会社は？」

「今日、休みやってん。村上くんの勘違い！」

え、えぇー…