君色traveler【Color 松田陣平】

traveler21 ページ21

『そんなことないよ。こっちこそ待たせてごめんね？寒かったでしょ？直ぐに温かい飲み物入れるからちょっと待ってて？』





降谷｢ありがとう。それよりまた台所借りてもいいか？｣





『へ？』





会った時気になってはいたけど、あえて触れなかったが、こう言ってくるってことはそういう事だよね？





『また、作ってくれるんすか？』





諸伏｢今日は寒いから鍋だよ！！｣





降谷｢ヒロからのリクエストなんだ。それにちょっと気になることがあったからな。｣





『気になること？』





まぁ、食材持ち込まれちゃってるし、ちょうど晩御飯どうしようかと考えてたから問題は無い。



何より久しぶりに会えたんだから、この機会を逃すのはちょっと勿体ないよね。





『じゃあ、お願いしようかな。』





降谷｢あぁ、任せろ！｣





本当は知ってたんじゃないか？と思うナイスタイミングで”出張REI’sキッチン”が開かれた。





ー夜7時ー

部屋の中はすっかり暖かくなり、コートも脱いでこれ以上無いくらいくつろいでいた。





『はー……落ち着く。やっぱこたつ最強……。』





諸伏｢ちゃんとみかんまで用意してるあたり抜かりないよねぇ〜wwww｣





降谷｢おい、そろそろ出来るから配膳してもらってもいいか？というか、それくらいしろ。働かざる者食うべからず。｣





『へーい……。』





いやもうね、いろいろ面倒になってた私にとっては何にもせずにメシが出てくるだけでもありがたいわけですよ。



配膳くらいならいくらでもやさせてもらいますわ。



人数分のお皿と箸、机の中央には鍋じきを置いて、いつでも持ってこれるように。



お茶も用意すれば零さんお手製の美味しそうな寄せ鍋が置かれた。





『わー！！美味しそう！！もう食べてもいい！？』





降谷｢熱いから気をつけろよ？｣





『はーい！！いただきまーす！！』





諸伏｢俺もいただきます。｣





3人で1つの鍋をつつくのはとても楽しかった。



味も文句なし！！



流石零さん！！





『やっぱ冬は鍋だよねぇ〜♪』





降谷｢……少し心配して来たんだが、元気そうでなによりだ。｣





『心配？』





諸伏｢俺達、ちょうど手が空いたって言うのもあるんだけど、1番は萩原から連絡を貰ったからなんだ。｣

traveler22→←traveler20

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す