夢色traveler〜探偵たちの鎮魂歌(人質ver,)〜

traveler11 ページ11

灰原｢知ってるわ。そう聞いてくるってことはあなたも？｣





『うん。事件解決に向かってるのは透さん、唯さん、研二さん、陣平さん、航兄さんの5人。』





灰原｢あら、貴方の騎士全員じゃない。こっちは工藤くんと眠りの小五郎。｣





『うん。さっき蘭ちゃんに聞いた。和葉ちゃんは平次君だって。』





灰原「見事に大集結ね。」





歩美「哀ちゃーん！！Aお姉さーん！！みんな行っちゃうよ！！」





『あぁごめん！！今行く！！行こっか、哀ちゃん。』





灰原｢……えぇ。｣





人質になってる私達にはどうすることも出来ない。


事件解決組を、信じて待つことしか……。


目暮警部が“ひったくり事件の解決に協力してくれたお礼にご馳走してくれる“という事になり、私達は園内にあるレストランに案内された。


時刻は21:38。


タイムリミットの22:00まであと30分。


残りの時間はおそらくここで過ごして終わりだろう。





歩美｢あーぁ。乗りたかったなスーパースネーク。｣





光彦「ずっと故障のままでしたね。」





元太｢でも遅せぇな俺のデザート。｣





灰原｢文句言わないの、これみんな警部の奢りなんだから。｣





和葉｢太っ腹なんやね、目暮警部！！｣





園子｢見たまんまwwww｣





和葉｢ホンマやwwww｣





JK辛辣！！


なんの躊躇もないんかい！！


案の定目暮警部は苦笑いだった。


まぁ、その反応しか出来ないよね……。





蘭｢あの、目暮警部何かあったんですか？｣





目暮｢何がだね？｣





蘭｢だって……刑事さん達が集まってるし……。｣





目暮｢あぁ……いや……。｣





まぁ、答えられないわな。


タイミングよく白鳥警部が声をかけたことで、蘭ちゃんに濁すことがてきた。


みんなはワイワイやってるけど、私はそんな気分にはなれず、ただ無心で窓の外を見ていた。


哀ちゃん凄いな……事情知ってるはずなのに、あんなふうになんでもないようなフリしてあの輪の中に入っているなんて……。


透さん……みんな……大丈夫だよ……ね？


無情にも時間はどんどん過ぎていく。


音沙汰はなく、遂に時刻は21:59。


もう1分もない。


無情に進む時間と、早くなる鼓動。


残り30秒。


連絡が来る気配はない。


零さん、景光さん、研二さん、陣平さん、航兄さん…………。


謎、解けなかったのかな……。

traveler12→←traveler10

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す