【名探偵コナン】夢色traveler12【短編集】

君が怖くないように〜別メンツver,〜【優奈:フリー】5 ページ32

ーコナンsideー

寛いでいたはずの俺たちは全員同時に体をビクッとさせた。



不意打ちにあんな大きな音が鳴ったら無理もないと思う。



そして立て続けに今度は元太達の大きな声と暗くなる室内。






歩美｢電気消えちゃった！！｣






光彦｢あぁぁぁぁぁぁ！！ゲームも消えちゃいましたよ！！｣






コナン｢落ち着けお前ら！！｣






灰原｢さっきのあの音の大きさ……多分近くに落ちたんだわ。それでオマケに停電にもなってしまったって所ね。｣






光彦｢そんなぁぁぁぁぁ！！｣






元太｢おい、姉ちゃん大丈夫か？｣






元太の心配そうな声にそちらに目をやると、Aさんが小さく身を縮めていた。



キュッと耳を塞ぎ、目を瞑ってまるで雷を怖がる子供のように。



1度鳴った雷は間隔を少し開けるものの何度も鳴り続ける。



その間やっぱりAさんは1mmも動かなくて……。



そんなAさんの様子に灰原が寄り添い、背中をさすっている。



俺達はこんなに怯えているAさんを見たことがなくて少し呆気に取られてる。



個人的にAさんはいつも楽しそうで、俺たちと一緒に事件に巻き込まれても出来るだけなんともないように気丈に振舞っているイメージ。



殺人現場に居合わせて死体を目の前にした時はメンタルをやられてしまうけど、それは気分を悪くしてるだけで怯えているという感じではないからこんな状態のAさんは見たことない。



灰原が声をかけてもAさんの状態は変わらなかった。



そんな時、この阿笠邸に2人の訪問者が訪れた。



インターホンではなく、扉をドンドンと叩かれ、Aさんについてて出れない灰原の代わりに俺が出ると、扉の前にいたのはお隣に住んでいる唯さんと昴さんだった。






諸伏｢悪い！！邪魔するぞ！！｣






唯さんは俺の返事も聞かず、扉が開いた瞬間に駆け出した。



慌てて唯さんの後を昴さんと一緒に追いかけた。



というか、2人ともあげてしまったが大丈夫だっただろうか……特に昴さんの方。



灰原が嫌がるかもしれねぇけど、しょうがない……。






諸伏｢A！！｣






リビングに着くと唯さんは真っ先にAさんに駆け寄った。






諸伏｢哀ちゃんごめん、俺と変わってくれるか？｣






灰原｢え、えぇ……。｣






灰原がAさんからゆっくり離れると唯さんが小さな声でゆっくりAさんに声をかける。

君が怖くないように〜別メンツver,〜【優奈:フリー】6→←君が怖くないように〜別メンツver,〜【優奈:フリー】4

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す