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溺れる覚悟 (S.h) ページ10

『なぁ、』


「ん?」

都内の閑静な住宅街
決して安くはない家賃であろう
その家は、田舎を好む彼が唯一
気に入った場所で、月が綺麗に見える部屋だった


『もしこの世界が明日で終わるとしたら
どうする?』


窓を開けてカーペットに腰を下ろしベランダから、窓の先を見つめ尋ねる


「え?んふふ、何それ」


『雑誌のインタビューで聞かれたんやけど』


「なんて答えたの?」



そう聞くと身体の向きをこちらに変え

『来て』

とソファに腰を下ろした私に手を差し伸べる


言われた通りに近づくと


両手を優しく握り、私の目を捉えた


『どうにかして生き残る方法を考える。
俺の大切な人と1日でも長く生き残る。

もちろん、まゆの大切な人もやで?』


そう言って優しく微笑む紫耀は
火星ってどうやっていくの?と
いつもの調子にもどっていた


当たり前のように、私の大切な人達を
考えてくれる紫耀


思わず上昇する体温
堪えていた目元をたまらず抑える



『え?ちょっ、、泣いてるん?
俺変なこと言ったかな?

火星じゃない方が良かった?』


的違いなことに慌てる紫耀をみて
小さく笑ってしまった


「ありがとう。
私紫耀を好きになってよかった」


一瞬キョトンとした顔でこちらをみたが
俺も。と小さい子をあやすかのように
正面から優しく抱きしめてくる


またたまらずこみ上げる雫のせいで
ベランダから覗く月が揺れて見えた

ひとりぼっちの歯ブラシ ( free )→←日曜日 ( Ren.n )



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作者名:oyasumiico | 作成日時:2018年5月12日 16時

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