七十二 ページ22
「一体何があったんだ、あいつはあんなにやられるほど弱くはないはずなのに、」
「やはりこの本丸の何者かの襲撃にあったと考えるのが妥当でしょうな。
昨夜は遡行軍の襲撃はなかったようです。」
「歯形的に、打刀以上かな?短刀くんたちは小さいからこのサイズの歯型ではないだろうし、」
「ああ、そうだな。それにこの本丸で動ける者に絞られる。」
息をすることすら苦しい。あまりの痛さに泣き叫ぶことも出来ない、
そもそも喉は潰れている。
昨夜、叫んでしまった時に潰されてしまったのだ。きっと人間であれば耐えられまい。
30人もの審神者が散ってしまった原因はおそらく三日月宗近殿であろう。
演技力とあの容姿が掛け合わさり、騙され、幾多もの希望が散っていった。
その中には見抜けるほど優秀な者もいたのだろうが、対策する前に斬られたのだろう。
この部屋には首なしが彷徨いているでな、ここの者たちを戻した暁には
直ぐに引越しをおすすめしよう。見えるようになれば発狂してしまうぞ。
「ここで動ける子達か、、最近に顕現した子達は審神者にそれほどの情は
抱いていないだろうからその子たちは除外だね。」
「だが、明石の旦那は喋り方が気に食わないと何度も打たれているから...
ああ、怪我人の前でこんな話するもんじゃないな。すまん。」
大丈夫だと言おうと口を動かせば鈍く重い痛みが体中を襲う。
どうしたものか、誰がやったのか伝えようとしてもこのままではどうにもできない。
直るまで待つしかないのか?
皆酷い傷を負っているのに寝込むことしか出来ないのか、
早く治してやって苦しみから解放してやりたいのに、
やはりおれでは力不足なのか…?
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翔(プロフ) - 安仙任さん» ありがとうございます!亀更新ですが頑張ります! (2021年2月12日 20時) (レス) id: e634417883 (このIDを非表示/違反報告)
安仙任(プロフ) - とても面白いです!続きを楽しみにしてます!これからも頑張ってください(^^) (2021年2月12日 19時) (レス) id: 80f06437e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アパー | 作成日時:2021年1月28日 18時