5︰将来性が無いんだ ページ6
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クルンとカーブする髭が特徴的なスーツの男の後に続いてゾロゾロと移動する人の群れ。様々な髪色の頭を眺めながらまるで蟻の群れみたいだとAは思う。
1次試験の内容は要するにただ走るだけ。目的地も分からないからこれだけで体力と精神力が分かる。ここに着くまでに人脈や判断力、情報収集能力が試されたんだから効率的だとは思う。...でも、
『...退屈。』
そう小さく呟いたAの表情は欲しいおもちゃが与えられなくて拗ねた子供のようだった。事実Aはまだまだ少女と言って差し支えない年齢だが。
「なら自分で走るかい？♤」
Aを片手で抱えたまま飄々と走るヒソカの問いにAは頬を膨らませる。
『退屈なのは変わらないもん』
1次試験の内容そのものが退屈だと言外に告げるAにヒソカも「確かに♢」と同意を示す。
『....えと。さ、さた...さて、さち、さと、...？あれ、試験官の人誰だっけ？』
「サトツじゃなかったかな♤」
『え、覚えてるんだ！』
軽く目を見開いてAは意外そうに言う。ヒソカが他人の名前を覚えてるなんて！と。Aとヒソカは双方にとって珍しくプライベートで交流がある人物であり、お互いの性格はある程度理解している。
興味のあるものへの強い執着と反面、自分にとって路傍の石への徹底した無頓着さや気まぐれさはお互い共通する特徴だ。Aに至っては「ほんとに変化系じゃないの？」なんて疑われることはザラにある。関わるうちにAの唯我独尊傲慢強欲ワガママ姫な、ある意味での自分は自分で他人は他人な個人主義の露見により「やっぱり特質系だね」と納得されるが。
「後で手合わせ願いたいからね♡」
『んー、確かに割と良いオーラだと思うけど、私より？』
「それは無いな♢でもAはまだまだ将来性があるだろ？♧」
『ふふ、知ってる。じゃあそのサトツ？さんにはもう将来性が無いんだ』
そう言えばヒソカは意味深に笑みを深めた。年齢的にも全盛期はそろそろ過ぎちゃうからか、なんてAは納得する。
この場にそれを酷いと咎めるような人間性が出来た人も勇者も居ないのだ。ただ周りの受験生は2人から置いていた距離を更に離した。
「それで、Aは何が言いたかったんだい？♤」
『...？』
きょとり、Aは首を傾げる。
そう言えば、何か確認したかったんだっけ？でも忘れてるってことはどうでもいいことだったのかなぁ、なんて思案して暫く。「あ！」と声を漏らした。
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マニ。(プロフ) - 海神 瑠花さん» ✉️。是非！遅いのも私も同じなので仲良くしてくれると嬉しいです！ボードに返事送りました！お返事お待ちしています。💖 (11月26日 19時) (
レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
海神 瑠花(プロフ) - マニ。さん» ありがとうございます！︎💕︎返信が遅くなることが多々あるかと思いますがそれでも大丈夫なのでした是非😊✨ (11月26日 17時) (レス) @page4 id: 047a8ff329 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - ✉️。こんにちは、とても面白いです！もしよろしければボードで会話とかしたいのですがよろしいですか？お返事お待ちしています！💖 (11月26日 17時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海神 瑠花 | 作成日時：2023年11月26日 12時
