4︰ワガママ姫 ページ4
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Aの言葉を合図にヒソカはAの身体を持ち上げて左肩から腕に掛けて座らせ抱き抱えた。
「これならキミの方が目線が高いだろう?♡」
そうしてねっとりとした視線を向けるヒソカにAは満足そうに笑う。
『ヒソカは高いから大抵の人を見下せて良いね』
すっかり機嫌が直った様子のAにヒソカは相変わらず気まぐれなお姫様だとクツクツと笑う。
『それで、グレープジュースは持ってる?』
「おや♢覚えてたんだね♧」
当然そんなものなど持ち合わせていないヒソカはどうしたものかと笑みを深めて空いた右手で唇をなぞる。そうしてチラリと視界に入った人影に唇を吊り上げた。あぁ、これはいい。あえて動かずに居ればヒソカの思惑通り男がぶつかる。その拍子に細工をすれば...
▹▸
「ぎゃァーーーーーっ!!」
ご機嫌に人の頭を眺めながら、ヒソカはグレープジュースの代わりに何をしてくれるのかと楽しみにしていたところに聞こえた耳を劈くような悲鳴。それにAの機嫌は急降下した。煩いなぁ。そうして視線を向けた先に映った両腕の無くなった男と胡散臭い笑みのヒソカに直ぐさまAは機嫌を直した。無くなった腕がヒラヒラと花弁に代わり散っていくさまと歪んだ男の顔の対比がAの目にはひどく面白く映ったのだ。
「アーラ不思議♡腕が無くなっちゃった♤」
「お、オ、オ、オ、オレのォォ〜〜〜!!」
何時もなら煩わしい視線も今は気にしないほどAは機嫌が良かった。醜い腕が綺麗な花弁に代わり現実が理解出来ずに痛みで悶え顔を歪める男の様子にこんな楽しみ方もあるのかとAは惚れ惚れするような笑みを浮かべた。ただ殺すだけじゃ飽きちゃうもんね。どうせならもっと歪んだ顔を見せて欲しいし、そうじゃなきゃつまらない。でも、今度は赤い紅いスープが飲みたいな。
「気をつけようね♢人にぶつかったらまず謝らなくちゃ♧」
『ねぇヒソカ、それまたやってね』
「お気に召した用で何より♡コレでジュースの分はチャラでいいかな?♧」
『ふふ、良いよ。でも代わりに紅いスープが飲みたくなっちゃった』
「それは後でね♡」
やっぱり後で何人か殺るつもりなんだ。だったら退屈はしないかも。ヒソカの言葉にAはうっそりと笑う。
ジリリリリリ。アラーム音と共に口を開いた試験官の声。1次試験開始の合図だ。
『じゃあ期待してる、このまま2次試験までよろしくね』
「ハイハイ、仰せの通りにお姫様♢」
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マニ。(プロフ) - 海神 瑠花さん» ✉️。是非!遅いのも私も同じなので仲良くしてくれると嬉しいです!ボードに返事送りました!お返事お待ちしています。💖 (11月26日 19時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
海神 瑠花(プロフ) - マニ。さん» ありがとうございます!︎💕︎返信が遅くなることが多々あるかと思いますがそれでも大丈夫なのでした是非😊✨ (11月26日 17時) (レス) @page4 id: 047a8ff329 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - ✉️。こんにちは、とても面白いです!もしよろしければボードで会話とかしたいのですがよろしいですか?お返事お待ちしています!💖 (11月26日 17時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:海神 瑠花 | 作成日時:2023年11月26日 12時