1︰愚か者 ページ1
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コツ、コツ、コツ。燦々と星々が輝く夜のとあるホテルの一室で、わざとらしい足音が響く。照明に反射してキラリとナイフが光った。
「ま、待ってくれ！アンタ雇われた殺し屋だろ！？」
『そうだよ。それがどうしたの？』
そう叫んだ大柄の男の腕や脚からは服が破れそこからは血が流れている。幾つか散らばる男の目の前の少女の持つものと同じ形状のナイフから、男の傷はそれがどうしたと言わんばかりに問い返した可愛らしい少女によって付けられたものだと分かる。答えない男に少女がナイフを振りかぶると「待て待て待て！！！」と再び男が声を荒らげた。
『もー、煩い。用があるなら聞いてあげるから早く言ってよ、じゃないと殺すよ？』
「2000万でどうだ！」
『ダメ』
「2500！」
『私は高いんだよ、アナタはこれまで沢山人を売って儲けてきたんでしょ？』
こてり、と首を傾げた拍子に少女のピンクの髪が揺れる。言外にそれじゃあ足りないと少女は笑って告げた。
「.....3000でどうだ」
『うん、良いよ。』
交渉成立、もう用は無いと言いたげにくるりと少女が男に背を向けたその瞬間、男は近場にあったナイフを手にとり少女に向かって力一杯振りかぶった。
「逃がす訳ねぇだろッッ！！」
ざまぁ見ろ。俺を殺そうとなんて考えからだと男が口を歪める視界の先に少女は居なかった。ナイフが空を切る。「...は、」あっけに取られた声が漏れた。
『ダメだよ、相手との力量差くらい分かるようにならないと』
男の耳元で聞こえるはずのない鈴を転がしたようなの可憐な声が聞こえた。男は大きく咳き込み、喉から迫り上がる何かを吐き出せば、手に着いたそれは赤かった。口から留めなく、赤い紅い血液がゴボゴボと溢れ出す。
「...ぁ、え？」
恐る恐る視線を落とせば、先程まで少女が使っていたものとは違う、独特の形状のナイフが自身の胸元に突き刺さっている。何時の間にか、少女が目の前に居た。
『致死量の麻痺毒を塗ってあるから、痛みを感じないでしょう？』
ニッコリと笑って少女は言った。黄色の瞳が燦々と輝いており、酷く不気味であった。そうして一拍おいて理解した。目の前の少女に刺されたことを。段々と暗くなる視界に、力の抜ける身体。鈍くなる意識の中で男は、少女と自分の間には圧倒的な実力差があること、随分と手加減されていたこと。自身が少女の動きをある程度捉えられるように、少女は速度を調節していて、自分は遊ばれていたことを。漸く、男は理解した。
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マニ。(プロフ) - 海神 瑠花さん» ✉️。是非！遅いのも私も同じなので仲良くしてくれると嬉しいです！ボードに返事送りました！お返事お待ちしています。💖 (11月26日 19時) (
レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
海神 瑠花(プロフ) - マニ。さん» ありがとうございます！︎💕︎返信が遅くなることが多々あるかと思いますがそれでも大丈夫なのでした是非😊✨ (11月26日 17時) (レス) @page4 id: 047a8ff329 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - ✉️。こんにちは、とても面白いです！もしよろしければボードで会話とかしたいのですがよろしいですか？お返事お待ちしています！💖 (11月26日 17時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海神 瑠花 | 作成日時：2023年11月26日 12時
