あれ？私ってなんで生きてるの？

１５話 ページ15

教室に戻ると授業は普通に始まっていて入りづらいと思いながら席についた


「A、souくん大丈夫そう？」


ユキが小声できいてくる


私は頷き版書を写し始めた





休憩時間になって自然にでてくるsouくんの話題


「体弱いんだってさ。なんかの病気みたいだよ
クラスメートだし助けてあげないとね」


ユキの何気ない一言が胸にささる


あ、頭本当にやばいかも


割れそうなほど痛いし、吐きそう


「ユキ、ごめん。ちょっと保健室行くね」


そう言うと


「また？めっちゃ病弱じゃん」


笑いながら言うユキ


仮病はダメだよなんて言いながら私の背中を叩いてくる


その拍子でモノがあがってくるのを必死に抑え保健室に走った



「失礼します」


そう言うと先生が


「souくんなら大丈夫だよ？それともいつもの？」


仮病はダメよなんてユキと似たことを言って体温計を渡される


体温は37.3



私の平熱は35.8くらいだけど


学校で計るときはいつも高めだから先生はたぶんこのくらいが平熱だと思ってるんだろう


「いつも通りね。じゃあ授業受けておいで」



出口に向かって体を押された



頭が浮いた感覚がする


気づいたら床にしゃがみこんでた


「大丈夫？」


さしのべられた手


上をむくと坂田さんがいた



「大丈夫です。」



そう言って出口にいこうとすると引き留められた



「先生、Aちゃん辛そうやけどなんで追い返すん？」



「あー大丈夫よ。この子いつも仮病使うのよね」


私は先生にどんな風にみられてるんだと少し情けなくなって下を向く


「仮病かどうかなんてわからんやん。今すごい辛そうだし休ませた方がええんちゃう？」


坂田さんが言うと先生はすぐにわかったといい


私をベッドに連れていった


先生も人によって態度を変えるんだななんて客観的にみてる自分がいる


もう慣れたんだ


あなたは大丈夫と言われるのには



ベッドでおとなしく横になるとなぜか坂田さんが隣にいた


「なん、ですか？」


「あのさ、敬語やめへん？堅苦しくない？」


「別に、いいけど、」


やったーって喜ぶのがかわいくて思わずほほえんだ


「Aちゃんが笑った！！」


「そりゃ人間だから、ね。坂田さん、私のこと人間だと思ってなかったの？」


「人間だとは思ってるよ！けどクールなイメージあって！あ、坂田さんじゃなくてさかたんって呼んで」


必死に弁解する坂田さんじゃなくてさかたん


男の子なのにかわいいって思うのは変なのかな？

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