TOPOP《青》

Episode38 ページ39

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運び屋の仕事を終えてから帰宅し、

薬品の調合に勤しんでいると

気付けば朝日が昇っていた。









「もうこんな時間や…」









壁に掛けている時計を見て

目を守るためにかけていたゴーグルを外した。









すっかり長くなって目が隠れてしまうほど伸びた前髪を

人差し指で払って携帯を取る。









滅多に点滅しない青いランプがついていて、

携帯を開くとメールが届いていた。









「会って話したいことがあります･･･、か。マル、なんかあったんかな？」









もう2年近くも会ってないな。

今更会って話したいことってなんやろ？









直ぐに返信を送ろうと思ったけど、

不意に自分の現状を見て躊躇った。









運び屋をしながら劇薬を作って、

全うな仕事にも就かず、

全うな人生も送っていない。









マルのことやから久し振りに会いたいとか

そんなことやろ。









その程度のことなら

別に僕やなくても、

信ちゃんとか渋やんとかたっちょんとか、

話し相手は誰でもいいはずや。









僕は作りかけていたメールを破棄して、

携帯を閉じた。









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