世界一美しい恋を【エイトフットのジョー】

イン サイド スキャター ヘッド ページ19

Aはソファの上で眠っていた。

マルフィ「?」

それをいち早く見つけたのはマルフィだった。

マルフィ「こんな所で寝ては風邪をひく……………?!」

彼女の顔を覗くと１粒の涙が頬を伝っていた。

マルフィ「泣いている姿も綺麗だな。私には負けるが。」

マルフィはそっと涙を指で払ってやった。

「っ…………………」

するとAは目を覚ました。

マルフィ「お目覚めのようだな。」

「っ!?え、あ、ま、マルフィ?!」

驚いてソファから落ちたA。

マルフィ「……………」

それを無言で見つめるマルフィ。

「マルフィってちょっと意地悪なところあるよね…………」

顔を突っ伏したまま言った。

マルフィ「今日も私は一段と美しい……」

「シカトですね。はい。知ってる。慣れてる。悲しくなるわ……………」

Aは遠くを見詰めながら呟いた。

マルフィ「夢とは不思議なものだ…」

「えっ？」

唐突に言われた故にAは聞き返した。

マルフィ「いや、独り言だ。気にしなくていい。」

「………そう。」

不思議そうにマルフィを見詰めAは部屋を後にした。


「夢…………か。」

先程見た過去の夢がAの頭をよぎっていた。

「………オーシャン………………」

親友の名を呼んだ。

スキャター「っ………………！？」

それを聞いていたスキャター。

スキャターはあわてて壁の後ろに隠れた。

「会いたいな……………」

スキャター(あ、会いたい?!)

その言葉を聞いた瞬間スキャターの妄想天国は始まった。

イン サイド スキャター ヘッド(((

え、え、え？！

オーシャンって？

オーシャンって誰なんですかぁぁあああ?!

も、もも、もしかして想い人だったりして?!

だ、だとしたら！

もう応援するしかありません！！！

それに会いたいって言っていたということは会えていない………

って事ですよね?!

なら会わせなくては!!!

確か……

オーシャン……って言ってましたね……

オーシャン………

オーシャン？

…………………！

確かオーシャンって！

以前此処に来たとき！

見ましたよ！

そう言えば！マーメイドラグーンで！！！

ってことはってことは！

会わせることが出来ます！！

そうと分かれば！いざ！！！

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