【ハイキュー】真っ白な場所から何かを作るのは骨がいる (ページ2)

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｢葉山さん、おはよ｣

残り9日。

彼女は今日も寝ていた。

聞こえるハズないだろうけど。

｢おはよ｣

｢…起きてたんだ｣

葉山さんは姿勢を正して俺を見る。

｢急にどうしたの｣

それから、流していた髪を結びながらそう聞いてきた。

｢え？｣

何を言われてるのか分からず聞き直すと、ふふっと笑って口を開いた。

｢一緒のクラスになっていっから１ヶ月。初めて話したのが昨日。今日は挨拶をした。１ヶ月も何もなかったのに。｣

一緒のクラスになって１ヶ月。

初めて話したのが昨日。

挨拶したのが今日。

彼女を知ったのが去年の夏。

ふと、目で追うようになったのが今年の初め。

転校するまであと、9日。

｢隣の席になったから…かな｣

それからしばらく俺を見つめた葉山さんは、あっそ。とだけ。