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私と話している時は何も言ってくれなかったのに。
隆ちゃんって、教室に向かうと
「隆二なら辞めたよ？」
そう教えてくれた。
『えっ…聞いてないし…』
隆ちゃんに電話した。
『ねぇ、隆ちゃん何してるの』
「ん〜辞めちゃった」
『なんでそんなヘラヘラしてるの！
なんで教えてくれなかったの！！！』
隆ちゃんが私に相談してくれなかったショックと
急すぎる驚きで強めに言ってしまった。
「はぁ…」
ため息をつく隆ちゃん。
『ごめん…』
申し訳なくなって電話を切った。
彼女でもない私にこんなこと言われたら
めんどくさいに決まってるか…
やっちゃった…
午後からの授業は集中できなかった。
授業中、現実と夢をさまよっていた。
…
遠くでうるさいバイクの音がしている。
睡魔と戦いながらも音が聞こえる。
そのバイクの音は学校の正門の前で止まった。
『えっ…』
真っ赤なコルク…
真っ赤なバイク…
あのシルエット…
間違いなく隆ちゃんだった。
ソワソワして、落ち着いていられなかった。
気づくとガラッと音を立てて開く扉。
「ちょっと借りてく〜」
そう言って私の元へ来る隆ちゃん。
漫画やドラマで見たような光景が
いま、私のまわりで行われている。
完全思考回路が停止していた私。
「行くよっ」
って私の手を握りしめてバイクへ乗せる隆ちゃん。
初めて見た真っ黒のコルク。
「これ、ゆちゃんのだからね！」
って子供みたいな無邪気な笑顔を見せてくれた。
「俺の後ろは好きなやつしか乗せないって決めてるから。」
『それって…』
「あ、待って！まだ言うつもりなかった！！取り消し！もう少し待って！」
この頃から隆ちゃんの天然は炸裂してた。(笑)
そのまま少しだけバイクを走らせて
ついたのは誰もいない川辺。
「辞めたこと、怒ってる？」
『怒ってるっていうか…残念って言うか…』
「ごめんね？」
そう言って申し訳なさそうな顔を向けてきた。
『大丈夫！元気そうで何より！』
「俺、元々高校行く気なくて…だったら最初から入るなって感じだけどね(笑)
でも、友達もできてそれなりに楽しかった！」
嬉しそうに話す隆ちゃんを見て私まで笑顔になれた。
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青龍 葵(プロフ) - #8の「作業着を選択」では無く『洗濯』です。変換間違えしてるので訂正お願いします！ (2019年11月20日 7時) (
レス) id: 027b8ced49 (このIDを非表示/違反報告)
莉々菜 - 頑張ってください！ (2017年1月8日 23時) (レス) id: ec08520e3a (このIDを非表示/違反報告)
莉々菜 - おもしろかったです！ (2017年1月8日 23時) (レス) id: ec08520e3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆちゃん。 | 作成日時：2016年12月23日 14時
