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俺はただ抱きしめて謝ることしかできなくて。
「ゆちゃん、ごめん…本当にごめん。おれがこういう仕事だからすぐ帰ってこれなくて…ゆちゃんに任せっきりで本当にごめん。」
『隆ちゃんはなにも悪くないよ…謝らないで?』
「でも…」
『隆斗もきっとお仕事頑張ってるパパが好きなんだよ…だめなママでごめんね…だめな嫁でごめんね…』
そう言って我慢していた涙をこぼしたゆちゃん。
俺はなにもしてるんだろうか。
こんなに小さな体で。細い腕で。
こんなにも頑張ってくれてるのに。
なにも気づいてやれなかった。
「きょうは1日休みだから…俺が隆斗のめんどうみとくから。ゆちゃんゆっくりしてていいよ」
『でも、隆ちゃんも疲れてるでしょ…』
「俺のことは気にしなくていいから、ね?」
『わかった…じゃあ…3人でベッド入って…?』
「うん、そうしよっか!お風呂ゆっくり入っておいで?」
『隆ちゃん…ありがと…』
そう言って涙を隠すようにお風呂へ向かうゆちゃん。
「隆斗〜…ごめんな、パパ帰ってこれなくて。
ママね、隆斗のために頑張ってくれてるんだよ?
男ならママを困らせちゃだめだからな〜
パパがいるときに泣けよ〜?」
隆斗は俺らの子。
だからさ、2人で頑張って育てていこうよ
その日は1日中3人でゆっくりできた。
隆斗もあんまり泣かなかった。
ゆちゃんは…
疲れ切ったのか、すぐに深い眠りについた。
久しぶりに見るその寝顔。
愛おしくてキスを落とした。
ゆちゃん、ありがとね。
気づくと夕方になっていた。
目を覚ましたゆちゃん。
『うわ…寝すぎた…ごめんね(笑)』
そう言いながら、体を起こし
夜ご飯を作ってくれた。
いい嫁に出会えたんだな〜、
これからも3人でこんな毎日が送れますように。
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青龍 葵(プロフ) - #8の「作業着を選択」では無く『洗濯』です。変換間違えしてるので訂正お願いします! (2019年11月20日 7時) (レス) id: 027b8ced49 (このIDを非表示/違反報告)
莉々菜 - 頑張ってください! (2017年1月8日 23時) (レス) id: ec08520e3a (このIDを非表示/違反報告)
莉々菜 - おもしろかったです! (2017年1月8日 23時) (レス) id: ec08520e3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆちゃん。 | 作成日時:2016年12月23日 14時