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「今市くんと登坂くんで」
時間が止まったような空気が流れた。
何年も、何回も夢を追いかけ続けた。
そんな自分の努力がやっと報われたような気がした。
いや、やっとスタートラインに立てたところ。
ゆちゃんにはたくさん迷惑も心配もかけた
それでも文句ひとつ言わず、俺を信じて
ついてきてくれた。
ゆちゃんのためにも、もっと頑張ろう
そう思えた。
そして、臣と2人でボーカルにえらばれたこと
本当に幸せだと思えた。
それからと言うものの、実力より名前が世間に先に知れ渡っていた俺ら。
俺と臣のボーカルは、誰が聞いても分かるほど酷いものだったと思う。
パフォーマーのみんな、LDHのみなさんには
申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
本当に悔しくて悔しくて。
やめたい、なんどもそう思った。
でもそんな時、いつも支えてくれたのはゆちゃんであって。
「私は隆ちゃんの歌すきだよ」
「隆ちゃんが頑張ってたの見てきたから。焦らなくて大丈夫だって」
「いつもお仕事お疲れ様」
数え切れないくらい救われてきた。
自分の仕事もあるのに、不規則な俺の生活を支えてくれて。
夜中遅く帰っても、基本は起きていてくれて。
眠そうにソファでウトウトする時もよくあった。
それでも起きてくれてご飯を温めてくれて。
昔からそうだった。
俺のために自分を犠牲にしてくれて。
一緒になって夢を追いかけてくれたゆちゃん。
こいつのために、こんなことで挫けてられない
そうやって自分を奮い立たせることができた。
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青龍 葵(プロフ) - #8の「作業着を選択」では無く『洗濯』です。変換間違えしてるので訂正お願いします! (2019年11月20日 7時) (レス) id: 027b8ced49 (このIDを非表示/違反報告)
莉々菜 - 頑張ってください! (2017年1月8日 23時) (レス) id: ec08520e3a (このIDを非表示/違反報告)
莉々菜 - おもしろかったです! (2017年1月8日 23時) (レス) id: ec08520e3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆちゃん。 | 作成日時:2016年12月23日 14時