極彩色の世界へ【暗殺教室】 (ページ4)

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嫌な時間ページ4

その直後、カルマがナイフを振るもそれは躱される。

全て一瞬の内の出来事で、生徒たちが状況を理解するのに時間がかかった。
なにせこの教室始まって以来、殺せんせーにダメージを与えられた人間なんて一人もいなかったのだから。

彼は、それを簡単にやってのけた。

「へえ？ほんとに速いし、ほんとに効くんだ、このナイフ」

ナイフを細かく切って、手に貼り付けて、先生と握手しただけ。

だけどそんなこと、誰も思いつかなかった。

「けどさー、先生。こんな単純な手に引っかかるとか、しかもそんな遠いところまで飛び退くなんて、ビビりすぎじゃね？

あっれー？先生ひょっとして、チョロい人？」

さらに追い討ちで殺せんせーをおちょくって精神攻撃を仕掛けるカルマ。

彼は2年の時に暴力沙汰を続け様に起こして停学を食らい、E組に落とされた…というのが渚の話だった。

...基本的に嫌いな人や苦手な人でも必要最低限の人間関係は保てる方だと思っていたけど。彼は、ダメだ。そんな気がする。

Aはそう強く思った。

それからわずか10分。Aは自分の席で白目を剥きそうになっていた。
なぜなら、あれだけ関わり合いたくないと思っていた赤羽業(カルマ)が、今まさに自分の隣の席に座って悠々と小テストを解いていたから。

少し考えればわかるようなことだった。元々一番後ろの列にはAと寺坂しか座ってなかった。
だから、新しい人が来たら割と高い確率でここに来ることになる。

そんなこたあわかってる。でも八つ当たりせずにはいられないんだよ。情緒不安定がなんだって言うんだ。
と、Aは無言で殺せんせーを睨みつけた。

しかし、席を指定した事の張本人はいじけたのか無言で壁パンしていて、小テスト中だというのにブニョンブニョンうるさい。

そして当のカルマは寺坂と何やら揉めていて、不穏な空気を醸し出していた。

それがさらにAを苛立たせた。