検索窓
今日:11 hit、昨日:3 hit、合計:39,642 hit

13話 ページ22

降谷零が自宅に帰ると、いつものように
桜智がリビングで待っていた。

『おかえり。零さん。』

綺麗な瞳が輝く。零も桜智に寄り添い、
ただいま、と返す。

零「ん。いい匂いだね。お風呂はいったのかい?」

『うん。零さん、今日遅いっていうから
早く入っちゃったよ。』

零の肩に頭をのせる桜智、いつもの
キャミソールに短パンという、大胆な格好が
零の心を密かに締め付けていた。

零「………桜智。」

そういい、右手を桜智の頭にまわし、
顔を近づける零……。

『………零さ…………あ!』

零「⁉??」

『そういえば………。』

ピッと、テレビをつける桜智。
するとそこには桜智の父親である桜章
が写っていた。

桜章が記者にコメントをしていた。

桜『本日は娘がご迷惑を……。
将来の後継だというのに全く。ははは。
困りましたねぇ。
本人も後継になる気があるのですが、
今まで世間にあまり出ておらず、家の未来のため
私の指示通りに帝王学などを学んで…えぇ。



警察には一刻も早く行方を見つけて
欲しいものです………。』


零「くそ……。なんで男だ。桜智。
だいじょ………」

零は桜智の方を見た。桜智はいつもの
涼しい顔ではなかった。

『…………っ。』


怒りに満ちあふれていた。
この時桜智が父に対し、どんな感情を
持っているか、零には察しがついた。

『大丈夫だよ。零さん…。
ああいう人だと…もうわかってるわ。』

桜智は零に言う。

『私には…零さんがいるもんね………。』


大丈夫だよね………。
そう呟き、桜智は零のスーツの裾を掴む。

この子をこんな苦痛から早くのがしたい。
だからコナン君や赤井の力が必要かもしれない。

いつか僕の正体がばれようともこの子を
守れるなら構わない…。

その時が怖い………と思いながら、
彼女の肩をつかむ零だった……………。











14話→←12.5話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (28 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
94人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:椿油 | 作成日時:2017年5月5日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。