59.お付き合いなんて致しません ページ10
エンデヴァーさんと轟さんと共に、ヒーローコスチュームを着て外に出て、保須行きの新幹線に乗った。
私の隣には轟さん、轟さんの向かいにエンデヴァーさんが座っていた。
……親子で隣同士座らないんだ。
私は酔わない様、酔い止めの飴を口に放り込んだ。
「ほう、俺の見ている前でお菓子か」
「ン！？ いや酔い止めですから！」
「そうか。すまない」
すると、エンデヴァーさんがスマホを取り出した。
「時雨、この際俺と連絡先を交換しておくぞ」
「あ゛？」
隣の人が怖いんですけど。
私はスマホを取り出し、「電話番号だけでいいですか？」と首を傾げたが、轟さんは私のスマホを手で押し戻した。
「親父、俺を通して連絡で良いだろ。職場体験中だけなんだし」
「焦凍が気づかなければ意味がないだろうし、お前たちだって別々に行動することもあるだろう」
「気づくし、俺らは一緒にいる。ずっと」
「いやそれは嫌なんで、」
「この前から思っていたが」
話を遮らないでくださいませんか。
親子揃って人の話を聞かないで怒るタイプの人間なんですか！？
親父揃って人の話を聞かないで話すタイプの人間なんですか！？
「お前たち、付き合っているのか？」
「……は、？」
私は口をパクパクと開閉させ、次に。
「何言ってんのですか！？」
と叫んだ。
「だが、お前たち妙に距離が近くないか？」
「それは轟さんが……えーと……」
……うんと。
「そう！ 轟さんがシスコンだからです！
冬美さんと仲が良いので！ 私！ 多分それで意図せず距離が近いんだと思いますよ！」
無茶苦茶な主張を言い張ると、「焦凍！ シスコンだったのか！？」と必死な形相で問いかけるエンデヴァーさん。
「……関係ねぇだろ」
「焦凍ォォォォ！！」
体から出ている火を更に燃え盛らせる。
「……息子コン……」
「？ 息子？」
隣の轟さんは、私の呟きが耳に入ったらしく顔を覗き込んできた。
「……息子いんのか……！？」
「え、は？ いや別に、」
「そうか。分かった。とりあえず、話は後で聞く」
……親子揃って、やっぱり人の話聞かないんだろうな。
保須へ着くと、エンデヴァーさんから説明が入った。
どうやら保須に数日滞在するらしく、ホテルを予約しているそうだ。勿論私は別室。
「保須のヒーローに許可を取り、パトロールもするつもりだ。俺を見ていろ」
「はい。参考にさせていただきます」
「とりあえず、今日は休息だ。明日から動く」
「はい」
「分かった」
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杏仁豆腐(プロフ) - まりもさん» すみません、今手直し中です！今までご指摘がなかったので「まあいいか！」で流してしまっていました……！ (1月10日 16時) (
レス) id: 83e1e19fb5 (このIDを非表示/違反報告)
まりも - 設定以外の名前変換が機能しておりませぬ… (1月10日 10時) (レス) @page1 id: 6f21c2cd01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅 | 作成日時：2023年12月19日 0時
