56.決まらない答え ページ7
「あとヒーロー名が決まってないのは……爆豪くんと時雨さんね。
爆豪くんは兎も角、」
「俺が兎も角ってどういうことだァ！！」
「時雨さんはどうしたの？」
まさかの爆豪さん無視。
「あまり、自分の中でのヒーロー像っていうのが定まっていなくて」
人差し指で頬を掻きながら、視界を横に逸らす。
「切島くんのように、憧れの人を思い浮かべてみたりするのも良いかもしれないわ。
あとは……自分の好きな人の名前を入れてみるとか？ そういうの青臭くて好きよ！！」
「あ、好みですか……」
大切な人、好きな人……か。
そのまま思い浮かばなかったので、私と爆豪さんは名前、もしくは苗字になった。
「全員のヒーロー名が決まったところで、職場体験に話を戻す」
相澤先生が寝袋から出てきて、話を始めた。
「期間は一週間。肝心な職場だが、指名のあったものは個別リストを渡すからその中から自分で選択しろ」
職場体験と言えど、一週間……長いな。
「指名のなかったものは、予めこちらからオファーした。全国の受け入れ可の事務所四十件。
この中から選んでもらう。それぞれ活動地域や得意なジャンルが異なる」
相澤先生に続き、ミッドナイト先生が「例えば十三号なら対ヴィランより事故、災害などの人命救助が中心、とかね」と例を出してくれた。成程。
「よく考えて選べよ」
提出期限は週末まで(あと二日)。渡された書類には五十音順に事務所名がズラッと書かれている。
この中でそれぞららの活動地域や得意なジャンルを調べて選べと。
「……無理……」
一個一個見てられない、と思いながら項垂れ、「頭おかしくなる……」と呟いた。
「だな」
「ッひ！？」
横からの突然の声に、私は体が跳ねて椅子から落ちた。ゴンッと隣の机に頭を打ち付け、「いっつ……」と後頭部を抑える。
「大丈夫か？」
「大丈夫です……」
私は机に手をつき、立ち上がって席に座った。
轟さんの変わりように目眩が止まらないが、これ大丈夫だろうか。私。
「悪ぃ、急に話しかけちまって」
「いえ……」
轟さんは私の書類へ視線を向かせると、目を見開いた。
「時雨、アイツから……」
轟さんと同じ所へ視線を向けると、“エンデヴァー事務所”の文字が。
「えェ……」
下の方にも“ホークス”なんて文字が見えたが気にしないでおいた。親戚補正だろうし。
大方、エンデヴァーさんの方も……お気に入り補正というか。多分轟さん関係だろうけどなぁ。
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杏仁豆腐(プロフ) - まりもさん» すみません、今手直し中です！今までご指摘がなかったので「まあいいか！」で流してしまっていました……！ (1月10日 16時) (
レス) id: 83e1e19fb5 (このIDを非表示/違反報告)
まりも - 設定以外の名前変換が機能しておりませぬ… (1月10日 10時) (レス) @page1 id: 6f21c2cd01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅 | 作成日時：2023年12月19日 0時
