93.地獄のトレーニング ページ44
朝の五時半。
登りたての太陽が、顔を覗かせている。
「っお……時雨、おはよう……」
「眠たそうですね。おはようございます」
「おう……お前は大丈夫なのか？」
「私、朝強い人間なんですよね」
施設の前に、全員集まったところで相澤先生が話を始めた。
「今合宿の目的は、全員の強化及びそれによる仮免の取得。具体的にありつつある敵意に立ち向かう為の準備だ。心して臨むように」
仮免か……。
「というわけで爆豪、そいつを投げてみろ」
爆豪さんの手にあるのは、かつての個性把握テストで投げたボール。
「前回の……入学初日の記録は七百五・二メートル。どんだけ伸びてるかな」
含みのある相澤先生の言い方に首を傾げるが、ここ最近ずっと鍛えていたしやはり伸びるのではないだろうか。
「んじゃー……よっこら」
あの時のように、爆豪さんはピッと腕を伸ばし、後ろに回す。
「くたばれ！！！｣
“死ね”よりかは良いのかな。
「七百九・六メートル」
「あれ？ 思ったより……」
記録が、あまり伸びていない。
「入学からおよそ三ヶ月。様々な経験を経て、確かに君たちは成長している。
だがそれは、あくまでも精神面や技術面、あとは多少の体力的な成長がメインで、個性そのものは今見た通りそこまで成長していない」
とてもキツイことを仰る。だがその通りと言えばその通りで、なんとも言えない。
「だから今日から君らの個性を伸ばす！ 死ぬほどキツいが、くれぐれも死なないように」
◆◆◆
私の訓練は、切島さんと尾白さんとの三つ巴の戦いを行うことだった。
これで得られるのは、
私の近接戦闘能力の向上、
動きながらの個性の使用、
尾白さんと切島さんが自分よりもスピードが上回る相手への対応を学ぶことができる。
それほほとんど休憩無しで十数時間。
死ぬ……。
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杏仁豆腐(プロフ) - まりもさん» すみません、今手直し中です！今までご指摘がなかったので「まあいいか！」で流してしまっていました……！ (1月10日 16時) (
レス) id: 83e1e19fb5 (このIDを非表示/違反報告)
まりも - 設定以外の名前変換が機能しておりませぬ… (1月10日 10時) (レス) @page1 id: 6f21c2cd01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅 | 作成日時：2023年12月19日 0時
