91.どこでも寝れる ページ42
「ルールは簡単！
このクジに王様、つまり当たりが一つ入ってて、それ以外には番号が振ってある！ その番号を指名して、なんでも一つ命令する！」
「なんでもいいのか！？」
叫びをあげた峰田さんは、梅雨ちゃんに拘束され吊るし上げられた。こればかりは仕方ない。
「ちゃんと峰田以外の分作ってあるからしよ！」
「やんねぇ」
「じゃあ爆豪抜きで！」
そこはあっさり。
「じゃあ私も抜きで……」
「ダメ！」
「なんで……！？」
三奈ちゃんに手をガッシリ掴まれ、逃げられなくなった。眠たいから抜けさせて欲しい。
「そんじゃやろう！」
「「「王様だーれだ！！」」」
あ、私違う。
「俺だー！」
「うわっ……」
「やべー奴当たってんじゃん」
「ねぇ酷くない！？」
私と耳郎さんとダブルコンボにより、上鳴さんはボコボコにされた。
今回、八百万さんの言葉によりルールで「酷いものはしない」という契約が結ばれたので問題は無い。はず。
「三番が十一番に膝枕される」
「馬鹿かよ」
「野郎同士だったらどーすんだ……」
「……無いですね」
「「「え？」」」
私がそう声を出すと、不思議そうに皆はこちらを見た。
「私。三番です」
私は数字の見える方を見せた。
さて、女子が当たる確率は十六分の六。割と絶望的確率だ。
「……俺十一番」
「瀬呂ォ！！！！」
「ケロ。大丈夫なのかしら？ Aちゃん」
「私は別に……瀬呂さんってイケメンって言うほどでもないので」
「え？？？？」
ナチュラルにディスられたよね俺、と瀬呂さんが眉を下げる。特に意味は無かったのだが。すみません。
ただ、これが轟さんとか、黙ってたらイケメンな爆豪さんとかであれば話は別だった。
「よし、来い時雨！」
「……なんかヤですね」
「え？？？？」
私は正座する瀬呂さんの膝の上に頭を置いた。「お〜！」と周りからの声がしたが、頭がぼうっとしていてあまり頭に入らない。
……眠い。
「……俺の足痺れるくない？」
「それはそれで良いんじゃない？」
「いや良くねーよ！！ てか俺はされたい側だわ！！」
うるさいな……。
私はそう思いながら、瞼を閉じた。
◆◆◆
※轟side
「寝てんだけど、時雨」
「え、マジじゃん」
「めっちゃ寝顔綺麗！ 羨ましい！」
「葉隠さんは気にしなくて良いんじゃないかな……」
時雨が瀬呂の膝の上で寝ているのを見て、周りは色々な言葉を飛び交わせるが、俺は何も言わなかった。
……いや、言えなかった。
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杏仁豆腐(プロフ) - まりもさん» すみません、今手直し中です！今までご指摘がなかったので「まあいいか！」で流してしまっていました……！ (1月10日 16時) (
レス) id: 83e1e19fb5 (このIDを非表示/違反報告)
まりも - 設定以外の名前変換が機能しておりませぬ… (1月10日 10時) (レス) @page1 id: 6f21c2cd01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅 | 作成日時：2023年12月19日 0時
