84.夏と言えば ページ35
夏休み……少し前。
A組女子は、教室内でとあることを企画していた。
「ねえ、皆で学校のプール行かない！？」
ヴィランの襲撃により、私たちは遠くへ行けなくなった為に、葉隠さんが声を張ってそう言ったのである。
「良いんじゃないかしら」
「じゃあ、私は学校へ許可を取っておきますわ！」
「楽しみー！」
「ウチもやわ！ な、Aちゃん！」
「ぇ、あ、はい、」
こうして、私たちは学校のプールへ行くことになった。
◆◆◆
無事許可を得ることができ、学校のプールへ来た私たち。
「発育の暴力」
「耳郎さん……」
八百万さんの方を見ながら、耳郎さんがそんな事を呟くので私も見てしまった。
そう言われても仕方ないような大きさをしているのに、私は何も言えなかった。解せぬ。
「それじゃあ、行きましょう」
「いぇーい！」
全員着替え終わり、私たちは外へ出た。
「……あれ、飯田くんたちやない？」
「え？」
「む、麗日くんたちではないか！」
その声の方を見た。
「──あ゛！？」
全員上裸。
反射的に私は反対方向を向いて蹲った。
「えちょ、A？」
「どうしましたの？ 時雨さん」
私に大丈夫かと聞いてくる皆。
「大丈夫……です。ああいうの、その、苦手なだけで……」
「そうなんか、出来るだけ見いひんようにせんとな！」
「……ご迷惑おかけしてすみません……」
男の人の肌を見るのが、少し苦手だったりする。
しかも、皆ヒーロー科だから腹筋が割れたりしていて、なんというか。恥ずかしいというか。小っ恥ずかしいというか。
「大丈夫か？」
「ッわあああああ！？」
突然の声に、私はそっちの方を見てから仰け反り転倒しそうになった。だが、轟さんが片腕を腰に回して受け止めた。
「っ危ねぇぞ」
「い、いいいいやいやいや轟さん！？」
む、無理だ。一回見た事あるが、やはり慣れない。その顔でその体型が似合いすぎてるのどうにかしてくれ。
「体調悪ぃのか？ 蹲ってんの見たから来ちまった」
「だい、じょぶです、」
「大丈夫には見えねぇが、」
「大丈夫です！」
轟さんから一目散に逃げて、お茶子ちゃんに抱きついて肩に顔を埋めた。
「ん？ どうしたん？ Aちゃん」
「……すみません」
「ええんやで。轟くんに何かされたん？」
「イケメンアピされました」
「轟くんやからねぇ……」
「ケロ。Aちゃんはそういうのに弱いのね」
そういうのに弱い……弱いんだな、私。
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杏仁豆腐(プロフ) - まりもさん» すみません、今手直し中です！今までご指摘がなかったので「まあいいか！」で流してしまっていました……！ (1月10日 16時) (
レス) id: 83e1e19fb5 (このIDを非表示/違反報告)
まりも - 設定以外の名前変換が機能しておりませぬ… (1月10日 10時) (レス) @page1 id: 6f21c2cd01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅 | 作成日時：2023年12月19日 0時
