71.努力の果ての、期末試験 ページ22
あれから、何事もなく時間は過ぎた。
放課後は図書室で勉強し、帰り、空いた時間は勉強に回し、寝不足にならないよう睡眠をしっかり取った。
そして、迎えた三日間の期末試験。
筆記試験は、自己採点で八十点以上はいっているだろうという形で終了、三日目の実技がやってきた。
実技は、ロボットが相手だとか。
「この試験でも、勿論赤点はある。林間合宿に行きたけりゃ、みっともねぇ真似はするな」
みっともない真似……。
「諸君なら事前に情報を仕入れて、何をするか薄々分かっているだろうが……」
「入試みてぇなロボット無双だろ！？」
「花火！ カレー！ 肝試し〜！」
三奈ちゃんと上鳴さんが、嬉しそうにそう声を上げたが、
「残念！ 諸事情でこれから変更するのさ！」
捕縛布の中からひょっこり出てきた根津校長が、あっさりそれを否定した。
「変更って……」
「これからは、対人戦闘訓練を見据えた、より実戦に近い教えを実践するのさ！
というわけで、諸君らにはこれから組に分かれて、ここにいる教師一人と戦ってもらう！」
「あぁ、時雨は例外だ」
「ぇ？」
相澤先生に不穏な一発を食らった。なんですかその不透明な言葉は。
そして、組み分けが発表される。三奈ちゃんは校長と、轟さんは相澤先生とだそうだ。
「時雨はある人に、特別に来てもらっている」
「え？？」
「私だ」
不意に出てきたのは、プロヒーローである“ベストジーニスト”。
待ってくれ。私相手に豪華な相手を使いすぎではありませんか！？
なんでですか！？
「よろしく頼む」
「こ、こちらこそ……よろしくお願いします……」
しかも、単独で挑めということなんだろう。
おかしくないか。何故に私だけ！！
試験の制限時間は三十分。ヴィラン役である先生方に手錠をつけるか、または出口から逃げれたのならば、試験はそこで終了。合格かは先生たちが判断してくれる。
「とは言え、戦闘訓練とはワケが違うぜ！ 相手はチョ〜格上！！」
耳郎さんが「格上とは思えない」なんてことを言っていた。
「実力差が大きすぎた場合、逃げることも賢明。轟、飯田、緑谷、時雨は分かってる筈だ」
「え゛」
流れるように巻き込まれたな、私。あの日ステインに接敵して、倒したのはあの三人なのに。
「そう！ 君らの判断力が試される！ でも、このルール逃げの一択じゃね？ って思っちゃうよね！」
それは確かに。
「そこで私たち、サポート科にこんなの作ってもらいました！」
72.皆の行く末→←70.密室の中に男女、何も無いわけが……？
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杏仁豆腐(プロフ) - まりもさん» すみません、今手直し中です！今までご指摘がなかったので「まあいいか！」で流してしまっていました……！ (1月10日 16時) (
レス) id: 83e1e19fb5 (このIDを非表示/違反報告)
まりも - 設定以外の名前変換が機能しておりませぬ… (1月10日 10時) (レス) @page1 id: 6f21c2cd01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅 | 作成日時：2023年12月19日 0時
