66.未来のヒーローたちへ ページ17
「──以上が、警察としての意見。で、処分云々はあくまで“公表すれば”の話だワン」
「……はあ」
良かった……と思い、胸を撫で下ろす。
「公表すれば、世論は君らを褒め称えるだろうが処分は免れない。
一方で汚い話、公表しない場合ヒーロー殺しの火傷跡から、エンデヴァーを功労者として擁立してしまえるワン。
幸い目撃者は限られている、この違反はここで握りつぶせるんだワン」
私は轟さんへ視線を移し、「最後まで話は聞いた方がいいでしょ」と言うように視線を向けた。
「だが、君たちの英断と功績も誰にも知られることはない。
どっちがいい？ 一人の人間としては、前途ある若者たちの“偉大なる過ち”にケチをつけたくないんだワン！」
ぐっと親指を立てる所長さん。
一方、マニュアルさんは「どの道監督不行届で俺らは責任取らないとだしな」と泣く素振りを見せた。飯田さんはマニュアルさんの前まで行き、お辞儀する。
「申し訳ございません」
マニュアルさんは手刀を頭にぽんっとし、「よし！」と言う。
「他人に迷惑かかる、分かったら二度とするなよ！」
私含め、全員宜しくお願いしますと頭を下げた。
「大人のズルで君たちが受けていたであろう称賛の声はなくなってしまうが……せめて共に平和を守る人間として……ありがとう！」
轟さんは「……早く言ってくださいよ」とドーナツを一口食べてから言った。
「……これうめぇな……」
「私のオススメのドーナツ屋さんで買ったので。
所長さんたちもどうぞ、少し多めに買ってきたので」
「それならば、有難く貰おう」
「僕も貰っていいかな？」
「どうぞ！」
こうして、所長さん達を交えてドーナツを嗜んだ。
ホテルに戻ったら、エンデヴァーさんが顰めっ面していたのはまた別の話。
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杏仁豆腐(プロフ) - まりもさん» すみません、今手直し中です！今までご指摘がなかったので「まあいいか！」で流してしまっていました……！ (1月10日 16時) (
レス) id: 83e1e19fb5 (このIDを非表示/違反報告)
まりも - 設定以外の名前変換が機能しておりませぬ… (1月10日 10時) (レス) @page1 id: 6f21c2cd01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅 | 作成日時：2023年12月19日 0時
