番外編 -Sunrise- Fin ページ32
■ユンギside
俺、遂に頭イッちゃったのかもな笑
一目見て満足したはずなのに、まだ心残りなわけ？
＿＿＿“愛してる”って、伝えてないからかな
「……っ、」
俺ってこんなにちっぽけだったんだな
なんて思ってまた歩き始める
振り向かない
そう決めたんだ
それなのに…
『……ねぇ、ユンギ……でしょ？』
再び聞こえたその声は、幻聴にしてはあまりにも鮮明で、胸に響くものだった
全身に、鳥肌が立った
息が詰まる思いだった
振り返らないと決めたのに
そう、決めたのに…もしかしたら…
そう思うと、たまらなく振り返りたくなった
否、俺が振り返ったのは１秒も経たないうちだった
「………っ、」
振り返って、その先にいた人影を見て
俺の呼吸は停止した
「………Aっ、」
時が止まった瞬間だった
目の前にはA
涙を浮かべて、俺の瞳を見つめるAがいた
それは紛れもない事実だった
事実彼女はそこにいた
俺の作り出した幻想でもなく、妄想でもなく
Aは確かにその場にいて、しっかりと俺を捉えて泣いていたんだ
その先の俺の行動に、迷いはなかった
ただ、自分の欲望に従った
「………っ、A！！！」
『……っ、ユンギ…っ』
力いっぱい抱きしめた
華奢な体が折れそうなくらい抱きしめた
変わらない温もり
変わらない香り
全てがどうしようもなく愛おしかった
否、「愛おしい」なんて言葉じゃ表しきれないくらいに愛していた
「……はぁ、Aっ…悪かった…
ほんとに、悪かった…
俺が、俺が…悪かったっ……っ、……」
『……っ、ううんっ…！』
互いに涙を流し合って
背中に回した腕をきつく締めて
胸の中にいるAは激しく首を横に振った
『会いたかったっ、会いたかったよユンギ…！
ごめんじゃないっ、私が聞きたいのはごめんじゃない！…好きだよ？今でも私は大好きだよ？
…ユンギっ、…』
彼女は愛してくれていた
今でもこんな俺を愛してくれていた…
それが嬉しくて、幸せで
彼女の頭に頬を擦り付け、尚もきつく抱きしめながら、ありったけの思いを込めて俺は叫んだ
「俺もだA…愛してるっ
今でも死ぬほど愛してる…っ、会いたかった」
もう絶対に離さない
もう絶対に苦しめない
今からでも間に合うなら俺は…
神に、否…彼女に誓って
Aと一緒にいる
絶対、幸せにする
Fin
作者より (8/12 追記あり)→←番外編 -Sunrise- ��
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アヨン(プロフ) - yunさん» 初めまして！コメントありがとうございます！自信が無かったのでそのお言葉とても嬉しいです（ ; ; ）ヌナボタも読んで頂いたみたいで本当にありがとうございます！これからもよろしくお願いいたします♪ (2022年4月24日 4時) (
レス) id: 0dd202bf0d (このIDを非表示/違反報告)
yun - はじめまして！ このお話初めて読んだんですけど､ 涙が止まらなかった…ｗとにかく！ すごい感動しました！ ヌナボタも面白かった！ 頑張って下さい！ (2022年4月23日 22時) (レス) @page33 id: 4aa2ab62b7 (このIDを非表示/違反報告)
アヨン(プロフ) - ありささん» 本当ですかぁ！！まさかそのような嬉しいお言葉を新年に頂けるなんて、コメント自体久しぶりなことで思わず目が潤みました。このような素敵な読者様に恵まれるなんて幸せです。人気が全てではないですね。最近執筆がなかなかできていませんが、これからも頑張ります！ (2020年1月21日 4時) (レス) id: 0dd202bf0d (このIDを非表示/違反報告)
ありさ(プロフ) - はじめまして！アヨンの脳みそを拝見していたら、このお話は人気ないとあったのですが、完結から3年近く経った今も、しかもテテペンの私が唯一読み返すお話であるほど、このお話が大好きです（ ; ; ）いつか、また番外編が読めることを願っています(*´-`) (2020年1月20日 23時) (レス) id: 38fc1b39da (このIDを非表示/違反報告)
アヨン(プロフ) - ゆうさん» 本当ですか？！わーそれは大変嬉しいです（ ; ; ）なんと言って感謝すべきか、、ゆうさんのおかげでこのお話を書いてよかったと心から思います。本当にありがとうございます♪ (2017年11月3日 20時) (レス) id: 5743db23eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アヨン
| 作成日時：2017年7月30日 6時
