番外編 -Sunrise- �� ページ28
■ユンギside
「そこに、座れ」
「はい」
最初は信じられなかった
耳を疑った
だけど…
「………」
「そっくりだな、母さんに」
クリっとした澄んだ黒目に
筋の通った鼻
それからぷっくりとしたピンク色の唇
それがAそっくりで
何より、２０年経っても忘れないこの子の名前が、俺の実の息子であることを証明した…
「…よく言われます」
「…そうか」
平然を装った
必死に動揺を隠して、何故この子が俺の元へやって来たのか、その理由を知りたかった
俺に土下座させたいなら喜んでする
俺に金を要求したいならいくらでもやる
それで許してくれるなら、おまえと、お前の母さんを捨てた卑怯な俺が一生背負っていく罪を少しでもそれで軽くしてくれるなら、おれはいくらでも…
「会いたかったです、すごく」
「……え…」
「いつも見てました、テレビで。防弾少年団のSUGAを…俺は幼い頃から好きだった…」
だけどこの子は、そんなやつじゃなかった
彼女のように心の広く美しい青年になっていた
「それがまさか、俺の実父さんだったなんて…」
「…悪かった。謝っても許されないことは分かってる。それでも言わせてくれ…本当にすまなかった」
「あれ…俺の知ってるSUGAはこんな弱気な人じゃなかいのにな…笑」
目の前にいる息子は、ふっと笑った
「謝らないでください。俺だって分かってるから…大人の事情ですよね？…分かってる。分かってるけど…なんだかモヤモヤして、ここへ来ました」
「……」
俺が抱いたゼロ歳の息子は
逞しく、堂々と成長していた
Aの元で、Aの手で
Aの愛があったからこそ、この子はこんなに大きくなったんだよな…
それが誇らしくもあり、自分の情のなさを思い知らされる
「今まで、何処にいたんだ…？
Aは、母さんは…元気か？」
２０年間、そればかりが気になっていた
「アメリカにいました。母さんは幼稚園の先生を辞めて向こうで資格を取って貿易会社を営んでいる友人の社長秘書を務めて…それで５年前に韓国に帰ってきました。…今は、釜山に住んでます」
「…そうだったのか」
やっぱりAは、強い女だった
すごい女だった
「……あの、……その……」
「ユンギでいいよ」
呼び方に困っているようだったからそう言った
そしたらジョングクは小さく呟いたんだ…
「“父さん”って呼んでも…いいですか？」
って
.
番外編 -Sunrise- �Б�←番外編 -Sunrise- ��
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 172人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アヨン(プロフ) - yunさん» 初めまして！コメントありがとうございます！自信が無かったのでそのお言葉とても嬉しいです（ ; ; ）ヌナボタも読んで頂いたみたいで本当にありがとうございます！これからもよろしくお願いいたします♪ (2022年4月24日 4時) (
レス) id: 0dd202bf0d (このIDを非表示/違反報告)
yun - はじめまして！ このお話初めて読んだんですけど､ 涙が止まらなかった…ｗとにかく！ すごい感動しました！ ヌナボタも面白かった！ 頑張って下さい！ (2022年4月23日 22時) (レス) @page33 id: 4aa2ab62b7 (このIDを非表示/違反報告)
アヨン(プロフ) - ありささん» 本当ですかぁ！！まさかそのような嬉しいお言葉を新年に頂けるなんて、コメント自体久しぶりなことで思わず目が潤みました。このような素敵な読者様に恵まれるなんて幸せです。人気が全てではないですね。最近執筆がなかなかできていませんが、これからも頑張ります！ (2020年1月21日 4時) (レス) id: 0dd202bf0d (このIDを非表示/違反報告)
ありさ(プロフ) - はじめまして！アヨンの脳みそを拝見していたら、このお話は人気ないとあったのですが、完結から3年近く経った今も、しかもテテペンの私が唯一読み返すお話であるほど、このお話が大好きです（ ; ; ）いつか、また番外編が読めることを願っています(*´-`) (2020年1月20日 23時) (レス) id: 38fc1b39da (このIDを非表示/違反報告)
アヨン(プロフ) - ゆうさん» 本当ですか？！わーそれは大変嬉しいです（ ; ; ）なんと言って感謝すべきか、、ゆうさんのおかげでこのお話を書いてよかったと心から思います。本当にありがとうございます♪ (2017年11月3日 20時) (レス) id: 5743db23eb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アヨン
| 作成日時：2017年7月30日 6時
