できることなら…２【鬼滅の刃】

療やし 女房 ページ37

お嫁さん方は





ハラハラした様子で見守ってこそいるが

彼女の言葉に感謝していた

思っていたとしても言えなかったからだ









「んなわけねぇだろ」





うわ、怖い顔

そんなに怒るなら治療されれば良いのに









『引退するにせよしないにせよ

宇髄さんはお嫁さんだけを守っていれば良いのです

鬼殺隊は…宇髄さんだけではありません』





この人の優先順位がお嫁さんなだけ

ただそれだけなのに

何をそんなに悩んでいたのか不思議でならない





『という訳で』





扇子を今一度構える





『そろそろ宜しいですか？』





完敗だと言うように









「好きにしろよ」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜





腕が再成され

派手な眼帯が外された瞬間

宇髄さんは３人を抱きしめる

涙を流す者もいた





『では、失礼致します』





もう私がここにいる理由もないので

おいとましようとするも

お嫁さん方に引き止められてしまい





「良かったら夕飯食べてって」

『そんな…というか夕飯まで結構ありますけど』

「今から準備するのさ、うんと豪勢にしなくちゃ」

『それでしたらお手伝いします』

「いいからいいから」





再度座らされ

３人は張り切りながら部屋を出てしまい

宇髄さんと２人きりになってしまった





「まだ昼だってのに派手な女房だ」





それ日本語として成り立っているかどうか

不安なのですが





『すいません…長居するつもりはなかったのですが』





本来なら

この後、槇寿郎さんの元で

稽古をつけてもらうつもりだったのだが

…こればかりは致したかない





「それは別にいいけどよ」





端正な顔立ちのこの人は





「折角なんだ」





ニヤリと意地悪く笑う









「話をしようじゃねぇか」

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