できることなら…２【鬼滅の刃】

療やし 間合い ページ12

せっかくだし





『光(ひかり)の呼吸 壱の型 閃光(せんこう)』









学ばせてもらうけど









壱の型は





速さに長けている技だと言うのに





「炎の呼吸 壱ノ型 不知火」





同じ速さで型を放たれる

本来ならもっと速く出来るのだろう

…技を出せただけ良いけどさ









「次はこちらから行くぞ！」





わざわざ宣言してくださり

ありがとうございます





「炎の呼吸 伍ノ型 炎虎」





わかりやすい刀の動き

手加減をしているのか

それともわざとなのか





ならば









『光(ひかり)の呼吸 肆の型 光圧反様(こうあつかえさま)』





肆の型なら攻めなくても守らなくてもいい

ただ攻撃を待っていれば済む問題だ





「良い判断だ」









そこからは攻防戦

型を放つのならこちらも型を放つ

間合いには入らせないように





けれど

私が押されているのは明らかだった

私の体力が無くなるまでの勝負だろう









そんなんじゃ駄目だ

本気の煉獄さんと戦えるくらい…強くならなければ

今の成長速度では遅過ぎる





今のままでは



















誰も守れない









「A！」









いつも名前を間違えるはずの

伊之助の声が良く聞こえた









「あの呼吸を使え！」





あのとは愛(あい)の呼吸の事だろう

伊之助がどうしてそれを言ったのか分からないが

今はそれに従うのも良い





幸せな未来





…幸せ









駄目だ

蝶屋敷の皆を思い出そうにも

煉獄さんの木刀を受け止めるのに必死で想像できない









「集中！」





しまった…気がそれて









間合いに入られ視界には煉獄さんしか映らない

やはり瞳はいつもよりギラギラしている

そんな目も嫌いではないけど





あの時のような優しい目を見たいと思った

優しさに満ち溢れたあの瞳を



















『愛(あい)の呼吸 参の型 幸(こう)の夢心地(ゆめごこち)』









今までで



















一番すんなりと参の型を放った

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