私が守るから (ページ24)

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Aside

今の時刻は午後4時半。

じいちゃんのお葬式が無事終わり、瑠唯が運転する車に揺られて屋敷まで向かっている。

何度も何度も"ありがとう"を伝えた。

涙が止まらないのはいつものメイクをしていないせいだ。

鎧がないと私は弱くなってしまう。

じいちゃん、泣き虫なのは治らなかったよ。

でもね？

ありのままの自分を隠そうと思わないのは、

隣に瑠唯がいるからなんだ。

"大切な人を守りたいならまず、ありのままの自分を曝け出しなさい。心を開いてもらうことが大切なんだぞ。"

じいちゃんがいつも言っていた言葉。

昔は意味がわからなかった。

どうして心を開いてもらうことが必要なんだろう。
そう思ってた。

これは私だけに向けられた言葉だったのかもしれない。

近所の子供たちにも大切なことを教えていたけど、

この言葉だけは、他の子に言っているのを見たことがなかった。

どうしてじいちゃんは私にこの言葉を言い続けたのか、
今なら少し、わかる気がする。

きっとじいちゃんは、私の弱さを見抜いていた。

我慢することが思いやりだと勘違いしていた私を、見抜いていたんだ。