恋慕 6 ページ7
ジャック「おら、入んぞ」
会議室に着いたのか荒々しくドアを開けるジャック。ジャックの後ろからソーッと中を覗いている。
シャーロット「A!よかった!怪我はないか?どこも痛くないか!?」
シャーロットが走ってAの元にやってきて思いっきりギューッと抱きしめた。
貴「はい、大丈夫です姉様。ジャック様と一緒に来ました」
Aは屈託のない笑顔でシャーロットに話している。ギロッとジャックの事を睨んでいるシャーロット。
シャーロット「貴様、Aに変なことしていないだろう…」
ジャック「する訳ねぇだろ、バカかお前」
ギャーギャーとシャーロットとジャックは叫びながら言い争いをしている。
ヤミ「ま、嬢ちゃんが見つかってよかったわ」
貴「あの、ヤミ様…ジャック様も姉様のお友達でしょうか?」
Aは、言い争いをしているシャーロットとジャックを横目にヤミに話しかけている。
ヤミ「うーん、お友達なんじゃね？」
すると、ガチャっとドアが開かれた。他の団長達がやってきたのだ。Aはヤミの後ろにサッと隠れてしまった。
？「何の騒ぎだ」
？「…元平民と、異邦人だろう」
入ってきたのは、2人の男性だ。見るからにオーラが違う。Aは、瞬間的にこの2人は団長だと確信した。
？「ヤミ、後ろにいる女性は誰だ」
ヤミ「あ、俺の隠し子」
貴「え、ヤミ様?」
ヤミは後ろに隠れているAを指摘されると、冗談で"隠し子"と伝えている。これにはAも驚いてしまった。
シャーロット「ふざけたことを言うな、Aこっちにおいで」
シャーロットはヤミからAをひっぺがし自身の元に呼び戻した。
？「ローズレイ家の者か…」
貴「あ、え…A・ローズレイです」
Aは、団長達にペコッと頭を下げ自身の名前を二人に伝えた。
？「フエゴレオン・ヴァーミリオンだよろしく頼む」
貴「フエゴレオン様、はい、よろしくお願い致します」
紅蓮の獅子王団、団長は自身の名前を言ってAと握手をしてくれた。
？「…」
貴「…」ｼﾞｰｯ
Aは、後ろにいた団長の事をジーッと凝視している。ヤミはその光景が面白いのかプププと笑っている。
ヤミ「ネジネジくん、嬢ちゃんが話したそうにしてるぞ」
？「黙れ、異邦人」
ギロッとヤミの事を睨んでいる。他の団長達とは違い、少し怖い印象をつけてしまった。
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作者名：唐墨 | 作成日時：2022年2月27日 1時
