恋慕 4 ページ5
貴「姉様をどうぞ、よろしくお願いします」
ヤミ「なんだよそれ」
ペコッと頭を頭を深深と下げてヤミに姉の事を頼んでいる。そんな姿を見たシャーロットは頬を掴んでグイッと上を向かせた。
シャーロット「そ、そんなことしなくても大丈夫だA」
シャーロットは少しはずかしそうにAに伝えている。ヤミはマジマジとAの顔をジーッと見ている。
ヤミ「トゲツン女王と違ってのほほんとしてるな」
貴「?のほほん?」
Aは小首を傾げて、ヤミのことを見上げている。シャーロットよりも身長が高いヤミ。
ヤミ「トゲツン女王、ホントに連れてくのかよ」
シャーロット「Aの頼みだ、仕方ないだろ」
ヤミは純粋無垢なAが、あの個性豊かな団長達と会って変な事を吹き込まれないか少し心配している。
貴「他の団長様達にお会い出来るのが楽しみです!」
Aは嬉しそうにニコニコと笑いながらヤミに伝えている。これにはヤミも折れるしかない。
ヤミ「まぁ、トゲツン女王の近くに居れば大丈夫だろ」
シャーロット「まぁ、そうだな…A、私の傍から離れ………A？」
クルッと後ろにいたAの方を向くとさっきまでそこにいたAの姿は忽然と消えてしまった。
ヤミ「…嬢ちゃんって、方向音痴か?」
シャーロット「そもそも、あまり城の外に出たことがない!Aー!!」
シャーロットは顔を真っ青にしながらAのことを探している。外の世界を知らずに育ったAは何が危険で、何が危険ではないかの判断ができない。
シャーロット「ヤミ、Aを探してくれ」
ヤミ「あぁ、二手に別れて嬢ちゃん探すぞ」
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作者名：唐墨 | 作成日時：2022年2月27日 1時
