4話 ページ5
貴「うわわー…また、来てる」
サイタマたちと無事にお肉回収を終えたAは、自分の部屋に帰った。某会社の゛ダメになるクッション"にダイブしていた。適当にスマホに目をやっていると、イ○スタグラムのコメントに、誰かからメッセージが入っていた。
貴「すごい自信だなー、ちょっと羨ましい」
メッセージには、『良かったら僕とディナーでもどう？』という内容だ。送り付けた犯人は、あのA級1位のヒーロー。アマイマスクだ。頻繁にメッセージを送られ、どう対応したらいいのか困っている。
貴「こんなの友達に言ったら、大変なことになるし…」
Aは、深いため息をつきながらスマホをテーブルの上に置き、紅茶を飲むためにキッチンに向かった。
貴「ゲッ！…紅茶ないじゃん」
紅茶が入っている箱を開けたが、中はすっからかんだ。前飲んだ物がラストな事を忘れていた。さっき、スーパーで買えばよかったと酷く後悔したが、無いものはしょうがない。適当に手提げ袋に荷物を入れて、部屋を出た。
貴「あ、スマホは…いっか別に」
テーブルの上に置いてあるスマホを持ってくるのを忘れたが、別に支障はない。そのまま鍵を掛けそそくさと階段をかけおりる。
貴「奮発していいの買おっかな」
Aは、るんらるんらと手提げ袋を揺らしながら、歩いている。しばらく歩くと、いつも行っているスーパーが見えた。
貴「あ!…」
ブンブンっと振り回していた手提げ袋が、手の中からすっぽ抜け空を飛び、あろうことか確実に怪人の顔面にぶち当たった。
貴「(ま、マジか…最悪だ)」
怪人「貴様、この俺様にこんな、手提げ袋をぶつけやがって!!!」
Aは、頭を抱え眉間にシワを寄せてしまった。案の定、怪人はAの方をクルッと向き、変形した腕を使い襲いかかった。
貴「じ、事故です!事故ですから!」
Aは、目の前でブンブンっと手を振り何とかやり過ごそうとしているが、後数十cmで怪人の攻撃を受ける瞬間、いとも簡単に、怪人が木っ端微塵に粉砕したのだ。この光景に、呆気に取られてしまうA。
？「大丈夫か、嬢ちゃん」
座り込んでしまったAの前には、和服を着た男性がAに手を差し出した。ヒーローなのか、周りはガヤガヤと騒がしい。
貴「あ、ありがとうございます!」
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作者名：唐墨 x他1人 | 作成日時：2022年2月5日 13時
