再会 ページ13
また廊下で話すのかと思ったらケイ君の歩みは止まらなくて
俺もその後ろを黙ってついてく
着いたのは応接室
ケイ君がゆっくり扉を開けると俺も半ば無理やり中のソファに座らせられた
目の前にいるのは
あの頃と変わらない、
いや少しシワの増えたアボジ
『A……』
(※『』は日本語です)
静かに名前を呼ぶアボジは
声もやっぱり変わってない
あの頃と一緒だ
それが無性に俺を苛立たせて
『……こんにちは〜誰だかわかりませんが迷惑なのでお引き取りください。じゃあ練習あるので、失礼します』
『A！待ってくれ、』
立ち上がろうとした手を無理やり掴んだアボジ
やめてよ、触んないで。
苛立ちを込めて思いっきり振り払うと
苦虫を噛み潰したような表情を浮かべた
『……大体、今更何の用？
家族も捨てて借金だけ残して逃げたくせに、
よく帰ってこれたね？よく俺に会いにこれたね？』
『本当にすまないと思ってる、』
ぷつんと何かがちぎれた気がする
気がついたら俺はアボジの胸倉を強く掴んでた
『すまない？そんな言葉で済むと思ってんの？！
あんたのせいでオンマは……！
全部あんたのせい！あんたが……』
『分かってる、
どうしても離れる必要があったんだ、
借金を返すには遠くで働かなきゃ行けなくて
戻ってきたら必ず元の生活に、』
借金なんてどうでもいい
借金があっても幸せだった
家族三人で過ごせる時間が幸せだった
なんでそんなことも分からないの、
『……帰って、』
『A……』
『もう二度と俺の前に現れないで』
皺くちゃになったアボジのシャツ
頭に血が上って冷静な判断が出来ない
ビンタの一発でもしてやりたい衝動を抑えて
部屋を後にしようとするとまた手を掴まれた
『……離して』
『A、また一緒に暮らそう』
……は？
『もう借金は全部返せる、もう二度と寂しい想いはさせないから、一緒に暮らそう
……お前も分かってるだろ、このままここにいつまでもいれない事くらい』
そんなの誰より俺が分かってる
その現実にいっつも目を瞑ってきたから、
『分かってるよ……っ！』
アボジの顔も見ずに手を振り払って
応接室を飛び出した
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ばなな(プロフ) - 初コメ失礼します！！笑って、ヌナ大好きです！！！part5と言わずずーっとお話続いて欲しいです泣泣これからも応援してます！！泣 (2017年3月14日 21時) (
レス) id: 02c70856fa (このIDを非表示/違反報告)
いう(プロフ) - kanameさん» コメントありがとうございます！無事大学合格いたしました！大学生活が始まる前までには完結できるよう頑張ります！ありがとうございます！ (2017年3月14日 19時) (レス) id: de7f7dc184 (このIDを非表示/違反報告)
いう(プロフ) - みゆさん» コメントありがとうございます！最後に向かって更新頑張ります！ありがとうございます！ (2017年3月14日 19時) (レス) id: de7f7dc184 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぬ(プロフ) - 物語がどんどん盛り上がってきてて通知来る度即見ちゃいます!!続きどんどん待ってます！頑張ってください大ファンです(；_；) (2017年3月14日 18時) (レス) id: ebdcb9a222 (このIDを非表示/違反報告)
いう(プロフ) - アユミさん» コメントありがとうございます！受験無事終了し大学合格できました！応援ありがとうございました！春休み大満喫します！ありがとうございます！ (2017年3月14日 17時) (レス) id: de7f7dc184 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いう
| 作成日時：2017年1月30日 7時
