会いたくなかった (ページ8)

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Eight ページ8

「なんなのって聞かれてもな。
あいつは友達だろ」

「じゃあ恋愛対象とかじゃないの？」

「ないな」

ないな、ってそんな早く否定しちゃうんだ

じゃあいっかー！なんてあからさまに元気になった女の子の声と、楽しくしゃべり続ける樹の声を聞きたくなくて足早にその場を去る

「あれ、A？樹誘わなかったの？」

『……慎太郎、私恋愛対象外だったよ』

あの日、私は樹への気持ちを捨てることにした

友達の距離でこれからも一緒にいたらずっと苦しいままなのは分かってた。だから徐々に関わるのも減らして、避けて、距離を取った

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･

『今思うとある時からずっと慎太郎に相談してるね』

「おうよ、樹関係の話はほとんど把握してるぞ。
てかもう気にしてないなら樹に普通に接してやったら？」

あいつ、気にして俺にめっちゃLINEしてきてんだけど

笑いながら見せてきたそれは樹からの鬼のようなLINEのトーク

「あいつなんで俺の事避けてんの？」

「慎太郎知ってんだろ、教えろ」

「てか高校の時俺のこと好きとかまじ？
知ってたんなら言えよ」

なんて文がずらーっとならんでいた

『うわ……てか私、樹のLINEないよ。
卒業してから消したもん』

だって残してたらずっと私の気持ちは苦しいままだったから