26話 ページ30
《モトキside》
「きっとそれは僕じゃないんだ」とか自分勝手に諦めては独りよがりで傷ついてた
歳をとってやっと気づきました
ねぇ、まだ間に合いますか?
「お前さ、またそれ聴いてんの?」
音楽を聴く俺にシルクがそう訊ねてきた。
この歌ってみたが投稿されてから何度も何度も聴いているせいで、呆れたのだろう。
「いいじゃん別に。」
「いーんだけどさ。ほんとお前、Aちゃん好きだよな。」
シルクのその言葉に思わず飲んでいたコーヒーを吹き出しそうになった。
俺が、誰を好きだって?
「だからぁ!
そういう感情はないって!」
俺は慌ててシルクの言葉を否定する。
俺のAちゃんへの、想いはそういうのではないはずだ。
「じゃあ聞くけど、ここにいま話題の映画のチケットがあったとする。…さぁ、お前は誰を誘う?」
「そんなの…」
うちのメンバーの中の誰かを誘うよ。
そう言いかけたが、俺はその言葉を飲み込んだ。
理由は簡単。
真っ先に頭に浮かんだのは、うちのメンバーでも、学生時代の友達でもない。
不器用で嘘つきな、1人の女の子だったから。
「…まじかよ。」
「な?言ったろ?
この前モトキの話聞いてて思ったんだよ。まさか、お前が気づいてないなんて心外だったけどな。」
そう言ってシルクは笑い飛ばす。
好きになるのに理由はいらない、なんてよく言ったものだ。
「なんだよ…
自分の気持ちに嘘ついてたのは俺も一緒じゃん…」
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もきたん - 星の数が足りない〜ポチポチポチポチ (2020年9月13日 10時) (レス) id: 0ceb3868db (このIDを非表示/違反報告)
ゆきだるま(プロフ) - LINEのところの吹き出しってどうやりますか?私も登校しているのですが、やり方が分からなくて…教えてください!この作品大好きです! (2019年10月25日 20時) (レス) id: bda2441edd (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - 一気読みてしまいました…笑素晴らしいお話でした!!!天月くん視点の話も見てみたいです! (2019年9月25日 20時) (レス) id: 4a658d8cff (このIDを非表示/違反報告)
ここぐみ - 付き合ってからの二人が気になる! (2019年9月6日 19時) (レス) id: 08670c7dca (このIDを非表示/違反報告)
せいら/うおたみん(プロフ) - 付き合ってからの2人、気になります!お時間があれば、ぜひ作ってください(´∀`)次回作も楽しみにしてます(*^^*) (2019年9月3日 21時) (レス) id: 2c14e8117c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:來(らい) | 作成日時:2019年8月13日 2時