「見えるもの」 ページ8
まゆ「...え?」
そのまま、まゆは階段を
転がりながら落ちていった。
踊り場で止まり、
身体中を強く打ったので
起き上がることが出来なかった。
まゆは階段の上を見た。
制服を着たとても短い髪の黒い子が
まゆを見下ろしていた。
頭を強く打ったので意識が朦朧としてきた、
瞼が落ちそうになったとき
その子は、
「ごめんね、けどまた不幸になってもらうよ。」
と言ったのを最後に黒い
煙と共に消えた。
それと同時にまゆは意識を手放した。
この件以降、まゆの身に
不幸な目に遭っていった。
筆箱を開けたらカッターの刃が
刺さったり、いじめっ子達に
殴られたりとエスカレートしていった。
理由は簡単
「怪我をして人の目を引こうとしている」
という意味の分からないものだった。
まゆの精神、肉体はどんどんと
悲鳴を上げていき
まゆはおかしくなった。
日に日に怪我が増え、いじめっ子達も
気味悪がった。
「ここまでさせるつもりは無かった」
と言い訳をしたいじめっ子達が
憎らしいと思った。
まゆ「...もう嫌だ
痛い、痛い、身体中が痛い。」
母は日に日に変わっていくまゆを
心配しなかった。
まるで怪我なんて見えてないかのように
母はまゆに接している。
教師もそうだ。
ただ分かることは
生徒にはまゆが見ているということだ。
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作者名:雷鳴 | 作成日時:2018年8月10日 10時