裏切られたんで裏切り返してやろうかと

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翌朝、順平のお母さんが亡くなった。
聞かされた時凄く悲しかったし無力さを感じた。
でもそれ以上に順平が泣きつく姿を見るのが辛かった。

『…辛いな、苦しいよな、いっぱい泣け。』

人がﾀﾋぬのは怖い、辛い、それ以上に身近な人だと自分の心を責めてしまう。
順平もきっとそうなってしまう、だからせめてその威力を軽減するように抱き締める。

吉野｢何で、何で何で何で何で…！｣

俺の胸板を叩き、怒りか悲しみかも分からない声をただひたすらに涙に乗せて叫んでいた。

順平が恨まれるような人間じゃないのは分かってる、だが高専関係者を辞めた俺に何が原因で亡くなったのかは分からない。
だが呪いの被害であることは間違いないだろう。

『順平、お母さんの仇は俺がとってやる。だからお前も協力してくれ。』
吉野｢…はい、｣

眉間に皺を寄せ暗い顔をする順平はとても悔しそうだった。



その後真人に会いに行った俺は、崩れた瓦礫に腰を掛けた。

『全部分かってたんだろ、お前。』
真人｢何の事？｣
『順平の事だよ、中々だな。』
真人｢あぁ〜、放って置いても問題は無いでしょ。あっちから協力を強いるよう進めて行ければね。｣
『まぁな…んで、これはどういう事だ？』

俺の手には《特級呪物》とされる婚約指輪。
真人はニヤリと笑って口を開けた。

真人｢Aは呪物を無効化出来るんでしょ？｣
『だからって封印は専門外だ、それに無効化出来るわけじゃない。』
真人｢それでいい、何ならその方が良い。｣

疑問を浮かべる俺に近付いた真人は静かに



真人｢俺からのお守り。｣

と笑い言ったのだった。

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