向日葵が10束 ページ10
「悪魔の実の能力には、必ず限界があるはずだが」
ローの言葉に賛同するように、例を出しながら話す男はそれと同時に「ライブが始まる前、ネズキノコを食べていることを確認している」と否定もする。
ネズキノコとは、食べたものが眠れなくなるという代物らしい。
「間もなく、現実世界のウタは体力が尽きて死にます。」
「死ぬ、ウタが…！？」
「死…」
驚きを隠せない僕は、走り出していた足を止め ルフィは、ロメオくんのバリアを解いて止まる。
「そうなれば、俺たちは解放されるのか？」
「いや逆だ」
「ウタが死ねばこの世界は、閉ざされます。そしてその時、この世界にいるものつまり僕達はこの世界に閉じ込められてしまう。」
一行の空気が少し重くなれば、ルフィが「どうしたらウタを止められる」とコビーさんに問いかけた。
しかし、それを探るために潜入したが何も収穫がなかったと応えられる。
しかし、戦力があった方がいい為、ほかの海軍の人がここにいる海賊達を集めていると。そして、囚われていた麦わらの一味はエレジアの島へ向かっているとも。
「ルフィさん達は、この辺りでお待ちください。僕達は、1度ウタの所へ行き説得してみたいと思います。」
「ああ、ありがとなコビー」
ドアドアの実の能力でウタのライブ会場へ戻って行った海軍達を見送り階段のに座り込む。
待っていろと言われれば、良くないものばかり考えてしまう。
「サニー？」
壁に頭を預け瞳を閉じようとすれば、不安そうな顔をしていた僕にサニーくんが近寄ってくる。
膝の上まで這い上がり慰めるように頭をお腹辺りにグリグリ押し付けられる。
「みんなが頑張ってるのに不安そうな顔をしてたらダメだよね。」
サニーくんの頭を撫でながら、心を落ち着かせる。
こんな顔のままでは、ウタと顔を合わせてもまたさっきと同じ結果になってしまうだろうからと。
必ず、今回こそは、ウタを救いたいと。
ウタが望まなくても僕はこの手であの子の手を掴みたい。
だからどうか、無事でいてくれ。
続く (更新停止中)
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作者名：パチュリー | 作成日時：2024年2月24日 4時
