向日葵が6束 ページ6
「みんなはさ、海賊をどう思う？」
ステージ上で、観客全員に問いかける。
彼らはフツフツと怒りをこみ上げさせて海賊への嫌悪を抱く。
「俺の町は、海賊に焼かれた！」
「私の夫は、海賊に殺された！」
「かぁちゃんを返せ！」
「海賊いらない！海賊追い出せ！」全員が一致団結して声を上げる。
麦わらの一味が懸命にウタに声をかけ続けるが聞く耳すら持たない。
ルフィが悪魔の実の能力を使えないように、数人が海水をぶっかける。
「ロー」
「わかってる。」
ルフィに追い打ちをかけようとする所に、ロメオがバリアボールを使ってルフィを守りに入る。
そして、連携するかのようにローがルフィ達の場所を入れ替える。
「お前もウタ様のファンだったんだべか！トラファルガー」
「違う付き合いだ。ベポの」
軽快な音を出しながら現れるベポがすいませんと一言。
ローに笑いながら感謝するルフィに、眉を下げる。
「あ？おまえ、どっかで見たこと…うーん。むむむ？」
「久しぶりだねルフィ」
あの日以来、ルフィには会ったことがないんだ。現在の顔を知ってるのは、ずっと手配書を追っていた僕側だけ。
「お前、Aか！？久しぶりだな〜！でも、なんでここにいんだ？ウタのライブに来たのか？」
「ローの付き添いでね」
「ベポのだ」
「そうかそうか！元気そうでよかった！」なんて言いながらギュウギュウと再会のハグをされる。
ポンポンと優しく背中に手を添える。
「覚えてくれてありがとうな、ルフィ」
「当たり前だろ？誰がお前のこと忘れるんだよ」
ニシシと歯を見せながら笑う姿は、昔と変わらない。
おかしなことを言ってるといわんばかりに困り顔になったルフィに微笑んでみれば、ローが口を開く。
「笑ってる場合か麦わら屋。あの女の能力を時明かさない限り、」
「まかせろ！ウタには184連勝中だ！」
「あ！いた。見つけた！海賊が逃げたよ。さぁ、みんなで海賊狩りをやろう！」
状況を整理しようと声をかけるローに無邪気な笑顔で答えるルフィ。その言葉を遮るように現れるウタ。
「一旦引こう」
「あぁ」
ロメオをがルフィを抱え、その前方にベポとローそして先頭に僕。索敵をしながらエレジアの敷地を把握する。
前に来た時よりもずっと古くなった建物。
1度足をつけたことのある場所に再び戻ってくる
強く拳を握りしめる。
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作者名：パチュリー | 作成日時：2024年2月24日 4時
