水が32L ページ32
ゆっくりと重い瞳を上げて、瞬きを数回繰り返す。
1番初めに耳に入ってきた音は、波の音。
それと同時に、低速で進む船。
視界に入るのは、暗く電気がついていない自分の部屋。
重いくらいにお腹の上へ掛けられている毛布に、寝心地の悪さを感じ身体を動かせば、背中の痛みに耐えられず声を漏らす。
『うっ』
その声によって、光を放つ部屋の電球。
バタバタと足を音がして、大きな音をたてて開かれる扉。
「A！！！」
一目散に駆けつけて飛びついてくるルフィ。
グルグルと伸ばした腕を巻き付けられ、背中の痛みが増す。
段々と青ざめていく私の顔に気づき、ルフィを急いで引き離すサンジさんとゾロ。
「ルフィ！お前な！」
「だってよォ！Aが目ェ覚めて嬉しかったんだ」
「だからってなお前、仮にも病人の前でする事じゃねぇだろ」
言い合いをするサンジさんとルフィの足元から、顔を覗かせるようにしてペチペチと歩いてくるチョッパー。
私が目を覚ましたことを確認すると、急いで医療器具を用意して様々な診察を始める。
手首の脈を図られたり、熱を測ったり、傷の様子を見たり。
『私、生きてるんだ』
周りからの視線が突き刺さる。
冷たい沈黙が流れる。
「当たり前だろ、俺達が、俺がお前を守るって約束したんだからよ」
眩しい笑顔。
ルフィは、真っ直ぐ芯のある声で言った。
そんな顔をされると、少し狼狽えてしまう。
信じてしまう。
私に光はもうないのに。
『そう·····だね、』
診察を終えたチョッパーが、もう少し寝ていろ と指示を出し部屋を後にする。
サンジさんが私の肩まで布団をかけてくれて、ゾロが皆に私が目を覚ましたことを伝えてくる と言って出ていく。
「A」
『なーに、？』
間延びした声で返事をすれば、私の頭に手を乗せて言う。
「助けてくれて、ありがとうな！ニシシ」
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パチュリー(プロフ) - ときたま忍者になる大根さん» その為、作中他の女性陣にもメロメロになっているシーンがありますのでこれといって特別恋愛感情がある訳でも描写している訳でもございませんが、今後の展開も含めてご自由にご解釈なさって頂ければなと思います。この度は、コメント有難う御座いました。 (6月11日 3時) (
レス) id: 319e9235c5 (このIDを非表示/違反報告)
パチュリー(プロフ) - ときたま忍者になる大根さん» 傷が何かしらで開いてしまった際に対応できるように”治るまでは、船にいて”の意味合いがあります。また、サンジは夢主の事は仲間という認識です。恋愛意識は無いですが、他の女性陣同様キャッキャさせております。 (6月11日 3時) (レス) id: 319e9235c5 (このIDを非表示/違反報告)
パチュリー(プロフ) - ときたま忍者になる大根さん» まず1つ目として、夢主は深い傷を背中におっています。傷もまだ治りきっておらず、海の中に潜り手を伸ばし力を入れるだけで傷が再度開いてしまう。というものを作中で表現させて頂いております。そのため、傷を負っている夢主から目を離さないように、 (6月11日 3時) (レス) id: 319e9235c5 (このIDを非表示/違反報告)
パチュリー(プロフ) - ときたま忍者になる大根さん» 御意見御感想をお寄せ頂き誠に有難う御座います。本編の拙い文で理解ができない部分が多々ありましたようで、大変申し訳御座いません。此方のコメント欄にてお答えさせて頂きます。 (6月11日 3時) (レス) id: 319e9235c5 (このIDを非表示/違反報告)
ときたま忍者になる大根(プロフ) - 夢主がみんなに嫌われていなかったというのはわかるんですが、それならなぜ外出させてくれなかったんでしょうか？あとサンジの夢主への態度がほかの女性とは違う気がするのですがこれはサンジが夢主のことを恋愛的な目で見ているからなど意味が含まれているのですか？ (6月10日 5時) (レス) id: 2086425a99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パチュリー | 作成日時：2022年9月26日 0時
