水が16L ページ16
かつて、丈の長いメイド服でここまで全力疾走した事があっただろうか。
数分走り回ったが、探し人は見つからず闇雲に探しても意味が無いと思い 作戦を練ろうと2人で立ち止まれば、何処からか鎖がガラガラと落ちてくる音がした。
『何か、鎖の音しませんか…？』
「鎖？」
私の言葉に驚きながら、耳を澄ますグルまゆさん。
どうしたものか、と2人して顔を合わせた時だった。
「あぶねぇ！」
『っ…！』
自分から遠ざけるように、力一杯押され尻もちを着く私。
それと同時に、上から勢い良く落ちてきた鉄格子に捉えられたグルまゆさん。
『グルまゆさん！』
叫ぶ私の声と共に、奥から出てきた影。
不気味な高笑いをしながら出てくる様はまるで悪魔。
私に近づいてきては、顎を力強く持ち上げられる。
「最近は大人しくなったと思ったのに、今度は海賊と手を組んだか。落ちぶれたな」
『ﾝｸﾞｯ』
先端が尖った靴で私のお腹目掛けて、蹴りを入れられる。
それに耐えられず声を出してその場に倒れ込めば、後ろでグルまゆさんが酷い顔をして怒鳴りあげていた。
「女の子に、何してんだこのクソ野郎！」
「はぁ？こいつはうちのメイドだ、悪いことをしたら躾けるのが当たり前だろ？」
そう言って、ポケットから出した小さなナイフで私の腕を刺していく。その度に、激しい痛みが襲って悲鳴をあげる。
そんな姿を見るのが楽しいのか、今度は太ももに大きく振りかぶって刺される。
至る所から血が流れて、体も心もボロボロ。
これが嫌で、逃げて、諦めたのに。
いつの間にか私はまた戻っていた。
それでも、彼らが誰かを助けようとする姿を見る度に自分の惨めな姿が浮かんで、心の奥底に閉まっていた感情が湧いて出てくるから。
誰かを助けたいと、誰かの力になりたいと思ってしまったから。
「お前らの探し物はこれだろう？」
上から音を鳴らして下がる鳥籠のような形の鉄格子の中に入っている、女性2人。
酷い顔をして私を見ていた。
私やグルまゆさんに向けて、大きな笑い声と共に言った。
「残念だったな」
そう言って、合図を出すように手を挙げればいつの間にか黒服の男達に囲まれていた。
次の瞬間には、私を目掛けて刀を向けて走り出す。
嗚呼、せっかく自分の気持ちに正直になれたのに、それなのに、ここで終わるなんて。
" いやだ "
その感情とリンクするかのように、私の周りにいた敵が一瞬にして吹っ飛び切られる。
「助けに来たぞ！！！」
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パチュリー(プロフ) - ときたま忍者になる大根さん» その為、作中他の女性陣にもメロメロになっているシーンがありますのでこれといって特別恋愛感情がある訳でも描写している訳でもございませんが、今後の展開も含めてご自由にご解釈なさって頂ければなと思います。この度は、コメント有難う御座いました。 (6月11日 3時) (
レス) id: 319e9235c5 (このIDを非表示/違反報告)
パチュリー(プロフ) - ときたま忍者になる大根さん» 傷が何かしらで開いてしまった際に対応できるように”治るまでは、船にいて”の意味合いがあります。また、サンジは夢主の事は仲間という認識です。恋愛意識は無いですが、他の女性陣同様キャッキャさせております。 (6月11日 3時) (レス) id: 319e9235c5 (このIDを非表示/違反報告)
パチュリー(プロフ) - ときたま忍者になる大根さん» まず1つ目として、夢主は深い傷を背中におっています。傷もまだ治りきっておらず、海の中に潜り手を伸ばし力を入れるだけで傷が再度開いてしまう。というものを作中で表現させて頂いております。そのため、傷を負っている夢主から目を離さないように、 (6月11日 3時) (レス) id: 319e9235c5 (このIDを非表示/違反報告)
パチュリー(プロフ) - ときたま忍者になる大根さん» 御意見御感想をお寄せ頂き誠に有難う御座います。本編の拙い文で理解ができない部分が多々ありましたようで、大変申し訳御座いません。此方のコメント欄にてお答えさせて頂きます。 (6月11日 3時) (レス) id: 319e9235c5 (このIDを非表示/違反報告)
ときたま忍者になる大根(プロフ) - 夢主がみんなに嫌われていなかったというのはわかるんですが、それならなぜ外出させてくれなかったんでしょうか？あとサンジの夢主への態度がほかの女性とは違う気がするのですがこれはサンジが夢主のことを恋愛的な目で見ているからなど意味が含まれているのですか？ (6月10日 5時) (レス) id: 2086425a99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パチュリー | 作成日時：2022年9月26日 0時
